和綴じ最新作 | ryoko’s 手製本ジャーナル

ryoko’s 手製本ジャーナル

手製本にまつわるいろいろと日常生活を綴っています。

金沢→奈良→大阪→川崎→西宮
2017/05-2019/10 上海
2019/11- 西宮

今回の和綴じ、いつから作ってたかな〜
表紙材料の調達や裏打ちなどは去年の夏頃からでしょうか。
 
これまで、ネパールのロクタ紙を使った和綴じがお気に入りでよく作っていたのですが、今度は和の材料をメインにした作品を作りたく、ゆっくり進めていまた。
 
まずは表紙の準備から。
 
これ典具帖紙という日本一(世界一かも)薄い紙と言われている和紙です。これを裏打ち。
 
これは染め和紙
最近欧米人もこの紙使ってますね。
キレイだもんね。
 
こういった和紙は、先ほどの典具帖紙ほど極端ではないものの、やはり薄いのでそのまま製本の表紙には使いにくい。裏打ち必須なので若干面倒。
 
それでも美しい模様と柔らかな色味が魅力的。新たな可能性を感じる紙です。
 

自分でも染めてみたいなぁと思い色々検索したみましたが、板締め染めの布のワークショップはヒットするものの、紙は見つからない…
 
子どもでもできる様な簡易キットで自作するものは知ってるけれど、本格的な染めをやってみたい。どなたかご存知でしたら、教えてくださいませ。
 

続いて、布地。

惚れ込んでいる着物地、加賀友禅を和紙で裏打ち。この色味、ほんと好き。
 
こちらも加賀友禅。着物としては華やかだと思うけど、白地なので先ほどのピンクより大人しい。
 
次は見返しの紙。(画像はインスタで使用したモノ)
 

アワガミファクトリー
さんから購入した和紙。一部半額だったのでラッキー🤞

 

その他色々材料が揃ったら、角裂(かどぎれ)、綴じ糸、見返し、表紙の組み合わせを考える。
 
時間を掛けて考えたあと、日数が経つとまた振り出しに戻ってしまうので、こんな風に写真を撮って記録します。
 
それからゆっくり綴じ作業。
 
中綴じが終わったところ。
綴じ作業は全然写真撮りませんでした。すみません。熱中するとついつい撮影を忘れます🙇‍♀️
 
綴じが終わったら、見返しを表紙裏に貼る。
 
貼った後、押さえる。これ大事。
 
昔、家具を開発する仕事をしていましたが、その時、生産工場の担当者から「接着剤というのは押さえてこそ、その力を発揮する」と耳タコなぐらい聞かされました。度々思い出しながら押さえてます笑
 
最後の工程。これ、和綴じ作りの本には書いてないです。私は中尾エイコ先生に教わったので、忠実にやっています。
 
綴じ糸の縦ラインに沿って、ヘラで跡をつけ、表紙がそのラインに沿って開くようにします。
 
なので、一度開いて軽く癖づけ。
これで完了。
 
この表紙だけ、和じゃないですが、和にも合うかなぁと選んだもの。ベルギーの女性作家によるペーストペーパーです。
 
これが先ほどの典具帖紙を使ったモノ。
 
加賀友禅バージョン。華やか〜
 
染和紙バージョン。
 
どのタイプがお好きでしょうか?
私、自分が好きなモノを作ればいいかぁ〜と一貫性なく作っています。欲張りなので好きなタイプが絞れない。
 
さて、何処で売りましょうか。
決まったらお知らせ致します。