あゆの物語り『幸せな恋愛☆ありのままの私でいられた幸せ~あゆとさっちゃんのストーリー』 | HSP✖️不登校サポーターaikoᵕ̈*親と子を繋ぐ居場所作りをしています‍‍

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集団の場が苦手、人と話したいのに緊張して上手く話せない、場面緘黙症、共感性の高いHSPの気質をもつaikoだからこそ不登校になる子供の気持ちをくみとってきました。これから不登校の子と親を繋ぐ居場所を作ります ̖́-‬

17歳の春


不思議な出会いをした。




行きつけのパン屋さんで変わった名前のパンを見つけた。




さつまの星って書いてあった。


パンの中身より変な名前が気になって仕方がない私の目の前で同い年くらいの男の子がさつまの星をとって買おうとしてた。



その変な名前のパン買うんだ


買うんだ。


買うんだ。


買うんだ!?




ぶっ!!!


思わず笑いが込み上げてきた。


やばい!と思った時にはすでに時は遅く


その男の子がびっくりした顔をしてこっちを見ていた。




『い、いや、そのパンの名前変だよね?』


あわてた私は思わずそんな言葉を口走ってしまっていた。


『え?そう??』


普通に返事が返ってきたことにびっくりした。


パン屋さんを出た後も笑いが止まらなくて
その男の子を見ながら爆笑していた。


なんて失礼な奴なんだ。

その男の子は、そんな失礼な奴の話に付き合ってくれた。


話を聞いてみると彼は、男子校に通う一つ年下の男の子だった。


背が小さくてぼーっとした顔だちで
何かのキャラクターみたいだった。


私たちは一気に仲良くなった。


その男の子のことをさっちゃんって呼んだ。
私のことは、あゆって呼んでくれた。


さっちゃんは、私にとって面白い存在だった。


私にとって面白い男の子だった。


さっちゃんと知り合って少したって


『好きなんだけど付き合ってほしい』
って言われた。


『ごめん、今付き合ってる人がいるから』

そう言って断ったんだ。


遠距離恋愛をしていた私はそう答えた。


でもさっちゃんは、ずっとずっと私のことを好きでい続けてくれた。


しばらくして遠距離恋愛してた彼氏と別れて
考えて、考えて、考えて


どうしようかずっと考えてさっちゃんにLINEした。


『さっちゃん、付き合おっか』


さっちゃんの返事は、『うん』と一言だけ。


あっけない一言に
『もう!!!さっちゃん!付き合えるの嬉しくないの!?』


なんて思わず言葉が出ちゃった。


そしたらね
『だってしょうがないじゃん、俺表現力ないんだよ』
だって。


さっちゃんらしい。


私は、さっちゃんのこと友達としか見れなかった。
恋愛感情をもつことができなくてずっと付き合うのは難しいって思ってたんだ。


でもね、さっちゃんが彼氏にぞっこんの私の事をずっと一途に好きだと言い続けてくれて
相談も沢山聞いてくれていて、
その優しさに付き合うという選択肢が出てきたんだ。


あの不思議な出会いから1年たたない間に付き合うことになっちゃった。


仲が良かったから周りからは付き合ってるんでしょって言われてたね。


さっちゃん。

私は、あなたと結婚すると思っていたよ。



ぎゅっと抱きしめあっていた時に
愛しいって表現が抱きしめるっていう行為じゃ物足りないって感じたのは生まれて初めてだったよ。


私の全てを受け止めてくれて
ずっと可愛いと言い続けてくれた。


私の全てをさらけ出して受け止めてくれたのはさっちゃんだけだった。


『もう知らない!』
って怒ったふりしてほっぺをふくらませてぷーっとしていても

それを面白がってからかってきて
そんなあゆが可愛くて好きって言ってくれたんだ。


すごく幸せな時間だったことに随分たってから気がついたんだ。


私が私らしくいれた時間だった。


あなたのことが大好きだった。
幸せだった。

付き合ったり別れたりを繰り返しながら
やっぱり元に戻る私たち。


周りも結婚するんでしょ?って思ってた。


でも結婚することはなく別れという道を選んだ。


心のすれ違いから私が完全に別れを決めた。
もう元に戻ることはなかった。
さっちゃんはそのあともずっと好きでいてくれたけど
私の気持ちが元に戻ることはなかった。


さっちゃんと付き合ってた3年間
とってもいい恋をした。


本当に好きだった。


あの頃の思い出がね
私を本当の自分に戻るきっかけをくれたんだ。


あんなふうに自由に自分を表現できてるかな?って考えさせられる時があるんだ。


さっちゃん。
あなたは今、幸せですか?


もう会うこともなくなったけど
あなたの幸せはずっと祈り続けています。


私もね、いろいろあったけど
今、幸せにやってるよ。


一時の間、あなたと想いを通い合わせていられた事をありがたく思っています。


素敵な恋愛したね、あゆ。