In Other Words -5ページ目

藤田嗣治展

東京国立近代美術館にて開催中の、藤田嗣治展へ。



お昼少し前に到着。
さすがに入場制限はかかってなかったものの、
中に入ったらもの結構な人。

藤田嗣治については、いくつか知っている作品はあるものの、
その作品らが頭の中で時系列に並んでいたわけでもなく、
知識ゼロと云ってもいいくらい。

初期の頃に、「乳白色」の女性の絵が出てきたので、
あ~ここら辺が絶賛されているやつなんだな、
でもあのカフェのやつ(今回のポスターにもなっている)がないな~と、思いつつ。

何だか、期待してたより弱々しいな、と云う印象。

だから、乳白色から肉感のある強い作品に移行した時、
「あ、やっぱりな、乳白色は飽きたんだな」と思ってしまった。

そこから道化師やら、キャバレーっぽいものがいくつかあり、
戦争画もあり、イソップ童話のようなものもあり…。

正直、ちょっと変な方向に進んでるのでは?と心配してしまった。
「若い頃が最盛期」って、ちょっと、救われないじゃないですか。
あのまま、乳白色の女性を描き続けてたらよかったのに…なんて。

と、少し不安な気持ちもありつつ、次の部屋に移ったとき。

ガツンと、花開く瞬間を見てしまった。
ここに結実したぞ、と。

見事な、初期の乳白色と、確かな肉感の融合。
密度が上がって、重くて意図的で明快。
絵の中ではなく、確かに存在するんだぞ、と。

絵にはやっぱり、その思考とか、
意識的な部分無意識な部分が象徴的に表れるから、
本当にその人の一生を追っている感じ。

あ~あの絵もこの絵も、ここに通じていたんやなぁ、と。
その過程を見ることが出来て、嬉しい。

「重版」

久しぶりに酔いつぶれました。
昨日の呑みの席での会話。

「…だからぁ~、お前にハンデてじゅうはってんやるからぁ~」

「(聞いてなかったようす)…えっ重版!?なにが?なにがですか!?」

ってのが個人的にはツボでした。
18点(じゅうはってん)と重版(じゅうはん)、確かに近いけど。


思い出すのは長嶋有さんのエッセイ、「作家の好きな言葉」


僕に限らず、あまねく作家が本当に一番好きであろう言葉。それは「増刷」だ。
どれだけ酔いつぶれて頭は朦朧としてろれつが回らなくなっていたとしても、その言葉を聞けばたちどころにしゃきっとなる。
「誰の?どれが増刷だって?」

いろんな気持ちが本当の気持ち より引用



私も好きです、「増刷」「重版」。
あと「配本指定」なんかは書店の方に喜んでいただけるので、
言ってる方も嬉しいです。

微妙なラインは、「在庫は潤沢にあります」。
それってどうなの!?

未・読了

今朝から読み始めた薄めの短編集、
半分くらい読んだところで挫折。

ストーリーは、それなりに歳を重ねた男女が、
借金をしたりセックスをしたり救われたり救われなかったり、云々。

どれもストーリー自体は、面白くなくはなかった。
似たような話でも、手を変え品を変え、退屈ではなかったし。

でも、4編目にさしかかって、
さて、今日中に読み終われるかな、と思ったとき、
「あれ?じゃあ読み終わった時、私はどう云う気持ちなんだ?」
と。

読んでいる最中もそうだったけど、
話がリアルすぎて、いや、
今まさに世界の至る所で起こっている現実に思えて、
暗い気持ちになる。
いつか自分もこんな風になってしまうんじゃないか。
不幸はいつも自分の知らないうちに育っているのだ、
と云う文言を思い出す。

読むために費やした数時間の代償に、
暗い気持ちと、主人公に自分を重ねあわせた悪い想像を背負わされるのは、
割に合わないぞ、それは間違ってるぞ、と。

なので、私は本を読むのをやめて餃子を焼いたわけです。

私が本を読む理由は、読み終わった後、
「何か元気」になってしまいたいから。
それは、現実を生きる力になると思うんです、よね。

だから私は、自分の判断軸がしっかりした人のエッセイを読むのがすきなんだよー。

なんでも屋大蔵でございます

なんでも屋大蔵でございます(講談社文庫)
岡嶋二人



いや~、岡嶋二人はいいですね。
つっても、少し前に初めて99%の誘拐を読んで、
次にちょっと探偵してみませんかで、
そしてなんでも屋大蔵なので、まだ3冊しか読んでないのですが。

なんでも屋大蔵さんの饒舌さは、
岡嶋二人の片割れであり、
主に執筆されていた井上夢人さんに通じる気がしてなりません。

昨年から今年にかけて、
99%の誘拐をえらく大きく展開してる書店さんもあって、
ふ~ん…とか思ってたんですけど、
いやはや長く売れるものには理由があるんやなぁと、
改めて実感した次第です。

書店のミステリー好きの担当者さん曰く、
「岡嶋さんが面白いのはわかりきっていたし、評価もとっくの昔に定まっていた作家さんなので、まさか今頃になってこんなに売れるとは思わなかった。ミステリー市場にも新しい読者がどんどん増えていて、岡嶋二人を知らない世代がこんなにいるんだなぁと実感した。」
とのこと。

確かに…うちの父親は大のミステリー好きなのですが、
父の世代に流行った作家さんを私は全く知らないですもんね。
きっと、隠れた岡嶋二人はまだまだいるんだろうなぁ。
そう云うのを探し当てられるのは、きっと経験なんだなと思います。

書店を回った時に、
岡嶋二人に続きそうな昔の作家さんはいませんかね?
と訊いてみるのですが、なかなか。
そう上手くはいきませんかね。

井上夢人HP 夢人.com
徳山諄一(田奈純一?)さんは現在どうされているのでしょうか?

総員玉砕せよ!/水木しげる

総員玉砕せよ!(講談社文庫)
水木しげる


日曜日に読んだ。
なんだなんだ?意味が分からない。
命ってなんだ?死ぬって?
すげぇ、壮絶、謎。
それが時代ってこと?
国が狂って、人が狂う。

「水木しげる」と「水木プロダクション」公式サイト
げげげ通信

マイ・アーキテクト

マイ・アーキテクト
渋谷Q-AZシネマ


1974年3月のある日、ニューヨークのペンシルヴェニア駅で一人の男性の死体が発見された。その男の名はルイス・カーン。美術館や国会議事堂など、世界中に数々の有名建築を創造した人物であったが、その私生活は意外なほど破天荒なものだった。それから30年、息子ナサニエル・カーンは父親の足跡を辿る旅に出る。その旅を通じて彼が発見したものとは……。

第76回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた秀作がいよいよ日本上陸する。20世紀の建築の巨匠ルイス・カーンの謎に包まれた人生を、映画監督となった息子が明らかにしていくというもの。それは同時に、完全主義を貫き建築家として成功したカーンの“表の顔”と裏腹な私生活までも暴露することになる……。生前のカーンが手掛けた建築物の美しさに酔いしれながら、ラスト、ひとつの真実にたどり着く息子の姿を見て観客は涙すること必至だ。


goo映画より引用


ただいまレイトショーにて上映中。
評判も上々なので期待、今週中に行く予定。

ウェブ進化論/梅田望夫

やっと読了。

もう既に、大勢の方が感想やら書評やらを書かれているし、
おそらくそれでもう充分なので、細かいことは割愛。

すげー近未来で、もう今まさに進行中で、
でもまだファンタジーのような感じもしつつ、
手の届きそうな夢と希望に溢れている。壮大。
自分たちは選択することも出来るし、
創造することも出来る。



全然ちげーよ!と言われることを覚悟で言うなら、
小学生の頃に読んだMMR(マガジンミステリー調査班 詳しくはこちら)の
読後感にすごく似ている。

MMRは勿論不安を煽っただけだったけど、
当時の小学生はその中にある種の羨望…ってのはおかしいかな、
憧れと云うか、何か、そんなのも感じたと思うんすよ。
(投げやりになってきたぞ…)
いや、似てるからだから何だってこともないんですが。

とにかくMMRは面白い漫画だったなぁ、
ウェブ進化論も面白かったなぁ。
未来に思いをはせてしまうなぁ、それはいいことだなぁ。
是非それを生で見たいなぁ、
ちゃんとアンテナはってないとなぁ。

…以上です。



わりとしょうもない感想ですね。
 だって…皆さん熱心に書かれてるから、太刀打ち出来ないじゃないすか…。

GOTH/乙一

GOTH/乙一



おもしろかったー。
あまり読まないジャンルなので、新鮮!

文章にあんまり執着してないところが好感。
こう、奇をてらわない、技巧を凝らさない感じが。
スタンダードな文章の積み重ねで進む感じが。

後書き読んだら普通の人。
私はいつも後書きから読んでしまうんやけど、
その時点で「好きかも…」と思ってしまった。

確かに映画とか漫画にしたくなるなー。
続けて何冊か読もう。

おトイレ文庫

3/28スタートの展覧会に備えて、
腕一本・巴里の横顔 藤田嗣治



ここでしか読めないエッセイが満載。
短くて2ページ、長くて5、6ページくらいだから、
寝る前にもちょうど良さそう。
ドローイングも入ってるし、読み進めるのが楽しみ。
値段はハードカバー並みですが…。

●「パリを愛した異邦人 生誕120年 藤田嗣治展」
2006年3月28日(火)~5月21日(日) 東京国立近代美術館
2006年5月30日(火)~7月23日(日) 京都国立近代美術館
2006年8月3日(木)~10月9日(月・祝) 広島県立美術館

*昨日からGOTHを読んでいる。残すは最後の一編のみ。

ないものねだり/中谷美紀

ないものねだり中谷美紀



やっと読了、期待通り。

お茶を習ったり、旅行したり、ダイエットしたり、
食べ物の話なんかも多くて、とても女性らしい感じはするのだけど。
それでも何故か、「中谷美紀ってやっぱり男前なんだなぁ」と、再確認。
文章がかっちりしてるからかな。