生きているアカシを見せること | 想いが伝わる本を書くブログ

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武蔵野デジタル出版社長の牛田肇がモーモーするブログです♪

芸術家の岡本太郎氏の個展で
2時間も作品を見た女性が
「いやな感じ!」
といって立ち去った。

岡本太郎氏は、それを聞いて
すっかり嬉しくなった。

「こちらは自分の生きているアカシを
つき出している。
人間の、本当に燃えている生命が、
物として、対象になって目の前に
あらわれてくれば、それは決して
単にほほ笑ましいものではない。
心地よく、いい感じであるはずがない

むしろ、いやな感じ。
いやったらしく、ぐんと迫ってくる。
そうでなくてはならない」

岡本太郎氏は、

「それで良い、絵を見せた甲斐がある
その人こそすばらしい鑑賞者だ」

といった。

(「自分の中に毒を持て」岡本太郎、青春文庫)