損失は大雑把な予測の3倍ほど伊藤忠の元社長の丹羽宇一郎氏は、1999年に約4千億円の不良債権の特損処理を行った。社長になった当時は、不良債権で稼いでも損に利益が吸収される状態。社長になって1年経って、極秘で調査を行った。「だいたい損失は、よく調べると大雑把に把握している額の3倍ほど」と予測していた。一千億円ならば三千億と予測される。予測は当たり、三千九百五十億円の不良債権という現実だった。(「人は仕事で磨かれる」 丹羽宇一郎 伊藤忠、文藝春秋)