『青龍哭く』(せいりゅうなく)
森 詠(もり えい)
面白さ ★★☆☆☆(ホシ二つ)
そんな刑事はおらんやろ!クラス
作者/森 詠について
1941年、東京都生まれ。
東京外国語大学卒業後、「週刊読書人」の記者を経て独立。
1971年、『黒い龍』で作家としてデビュー。
世界をまたにかけたスパイ、情報小説で人気を博す。
『燃える波濤』が長編としての代表作。
その後、青春小説などジャンルの幅を広げて活躍している。
1982年 『燃える波濤』で、第1回日本冒険小説協会大賞「感謝感激大長編賞」
1994年 『オサムの朝』で、大10回坪田譲治文学賞
【この本の内容】
哀しいオルゴールの旋律が流れるとき、血の制裁が執行される―。
中国の闇組織で「青龍」と呼ばれる凄腕の処刑人が日本に潜入した。
神戸で中国人学者を血祭りに上げ、横浜・中華街に姿を現す。
ハマの狼犬・海道刑事は、プロの仕事を逸脱した青龍の動きに、
いつしか自分と似た匂いを感じ始めるが…。
中国史の闇に隠された凄惨な過去。
海道の熱い魂が燃える。
というキャッチコピーです。
凄腕の処刑人という文句に引かれて読みました。
こういう言葉に弱いんです。
筋立ては面白いですが、主人公に感情移入できませんでした。
ハマの狼犬(ハウンドドッグ)シリーズの中の1冊なんですが。
主人公の海道刑事が、あまりにもよくあるパターンなのかもしれません。
(よくあるパターン)
①元はエリート警官で、故あって降格されている。
②猟犬のように犯人を追い詰め、検挙率ナンバーワン。
③でき過ぎるので、身内からは嫌われている。
でも、良い上司・同僚からは、好かれている。
④タフで、射撃の腕も一流、強引な捜査・単独捜査が得意。
女性にもモテル。但し、独身。
新宿鮫の鮫島警部もこのパターンですが、
あっちほど人物描写が行き届いていない気がします。
刑事として、時々チョンボをしますし、
そんなんすぐ分かるやろ!というツッコミを入れてしまうほど
推理が遅れたりしますので、
そんな刑事おらんやろ!と思いまして、
大変申し訳ないのですが、
途中から、「青龍」ら犯行グループを応援してしまいました。
ひょっとすると、これは、作者の思う壺かもしれませんが。
まあ、それでも、
中国の文化大革命・『紅衛兵』当時の話を根っこに据えて、
日本・香港・中国本土を舞台にスケールの大きな作品となっています。
お時間のある方は、ドーゾ。
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