内藤誼人『雑談の達人』のまとめ | 朝礼・商談・接待のネタ帳!ビジネス書を超読み解く

朝礼・商談・接待のネタ帳!ビジネス書を超読み解く

いつも仕事が忙しいビジネスパーソンへ。本を読む時間のない人向けとして私が読んだビジネス書を解説をしています。

※要旨

・無駄話をするからこそ、お互いのプライベートがさらけ出され、人間関係が親密になっていく。
逆にいえば、無駄話をせず、単に仕事の話をしていたのでは、いつまでも仲良くなれない。

・私はもともと無駄話をあまりしなかったが、自分のプライベートをさらけ出し、
仕事とは無関係の雑談を積極的にするようにとすると、
とてつもなく自分の評判がよくなることに気がついた。
そして私のところに持ち込まれる仕事の依頼は、目に見えて増えたのである。

・うまく無駄話ができるスキルを磨くことは、人間関係を円滑にするだけでなく、
仕事をする上でも、非常に大切なことではないか。
雑談力は、だれにとっても重要だ。

・雑談力というのは、単に口がうまいとか、変わったネタを知っている、ということではなく、
表情、しぐさ、声の調子などを含めた総合技術なのだ。

・プロの噺家は、言葉だけでしゃべるのではない。
それこそ、全身を使ってしゃべっている。
彼らは、噺をするプロだが、決して言葉だけで話すのではなく、「身体で」話すのである。

・雑談は、飲み食いしながらが盛り上がる。
人間というのは、一緒に飲み食いをするからこそ、会話も弾むのであり、お互い仲良くなれるのである。
私たちは、飲み食いできる状況が、好きなのである。

・ある調査によると、コーヒーとクッキーを置くだけで、会話をするようになったのである。
食べ物や飲み物は、会話を盛り上げる触媒のような役目を果たす。

・一ヶ所でずっとしゃべっているより、ちょこちょこと場所を替えたほうが、
わずか数時間が、数日のように感じられるのである。

・「一ヶ所にとどまる水は淀む」といわれるが、新鮮な雰囲気保ちながら、
を相手と親しくなるのなら、ちょこちょこ場所を替えるといい。
人に会うときには、最初のお店を予約してオシマイにしてしまうのではなく、
2次会、3次会と相手を引っ張りまわせるような場所も、事前に調べておくとよい。

・アポとりの段階で、すでに仲良くなっておけ。

・「遅刻」した瞬間、雑談は死ぬ。
「待つのが好き」などという人は、ほとんどいないのである。
したがって、雑談をうまくやりたいのなら、まずは遅刻をしないことが絶対条件だ。
雑談では、どれくらい相手を快状態にするかが、話題以上に重要だったりする。

・雑談用の「百問百答」を作れ。
雑談が下手な人には、明らかな特徴がある。
それは、まったく何の準備もしないで人に会いに行くということである。
だいたい初対面の人と、どのような雑談をするかなど、相場が決まっている。
したがって、百問百答くらいの原稿をあらかじめ作っておき、
それを自分のネタとして頭に叩き込んでおくべきでなのである。

・時事ネタは口にしてはならない。
情報の価値というものは、希少性によって決まる。
サプライズのあるネタでなければ、雑談に持ち出すべきではない。

・「書店」は雑談ネタの宝庫。
知識を得るのに一番いいのは「書籍」だ。
しかも、ありがたいことに、最近の人たちはあまり書店に行かない。
本を読まない人が多いからこそ、本から得た知識には、希少性がある。

・2000万人と盛り上がれる「花粉症」ネタ。
花粉症の人は、それぞれに花粉症対策をしているものである。
しかし、のど飴などを用意しておいて、
「私は、これを舐めるとかなりラクなんですよ」と相手におすそわけしてあげるとよい。
雑談の流れで、相手に贈り物をするのは自然である。
相手もそういうものをもらえば嬉しいに決まっているからだ。

・自分のドジな話は、隠すのではなく、むしろ積極的に出していくのが正しい。
「本当にバカだな~、お前は」と相手にからかってもらえるようになれば、
みなさんはそれだけ愛されているという証拠である。

・雑学知識をたくわえる方法。
カンザス州立大学のシャントーによると、どんな分野でも、一流の専門家になるほど、
自分の専門領域とは関係のない分野の本や論文までも、貪欲に読んでいるそうである。

・「知り合いの数」と雑談力は比例する。
もし社内で懇親会や親睦会のようなものがあったら、積極的に参加しよう。
人付き合いの総量を増やすようにすれば、当然ながら、
雑談力もそれに比例して伸びていく。

・メールを極力減らせ。
コミュニケーション能力は、鍛えれば鍛えるほど強くなる。
メールを減らし、会話の筋力を強くせよ。

・「どうでもいい人」を相手に、話題のウケ具合を確認せよ。
雑談の練習は2人きりでやれ。
スピーチにしろ、会話にしろ、雑談にしろ、練習しなければダメである。
とにかく、たくさんおしょべりしなければ、いつまで経ってもうまくならない。

・挨拶も、雑談も自分から切り出すのが正しい。

・たえず、「雑談しつづけること」が大切。
ベストセラー作家のディーン・クーンツは、よい小説の書き方についてこう述べている。
「小説の書き方を学ぶには、まず書いてみること、その次も、やはりもっと書いてみるしか方法はない」と。
彼自身、このアドバイスを実践していて、毎週平均70時間も書き続けたという。

・プロとアマチュアを分けるもの。
それは、練習量に他ならない。
雑談力の高い人は、とにかく自分から人に話しかけ、人と接点を持とうとする。
つまり、雑談力を磨きたければ、1に練習、2に練習だ。

・後先を考えるな、まず「口に出せ」。
別にウケようが、ウケまいが、自分が思いついたことは何でも口に出してやるというくらいの気概が必要。
雑談がウケるかどうがは、神のみぞ知るところであり、私たちがあらかじめ予想することなど、できない。

・「相手の服装、持ち物」をネタにする。
話題に困ったときには、相手が身につけているもの、あるいは持ち物などをネタにするといい。

・接待ゴルフでゴルフはするな。
接待ゴルフでは、とにかく相手とおしゃべりすることが第一なのだから、
ものすごく乱暴なことをいえば、スコアなどはどうでもいいと割り切ろう。
接待ゴルフで重要なのは、とにかく相手のボールが飛んだ方向に、自分のボールを打つことである。
相手を盛り上げるために、普段なら言わないような親父ギャグも積極的に使おう。

・雑談の達人は、「美しく」切り上げる。
雑談を切り上げる最高のタイミングは、一番盛り上がったときだ。
花火もそうだが、一番最後のラストには、ものずごく派手な花火を打ち上げる。