亀田潤一郎『稼ぐ人は、なぜ長財布を使うのか』のまとめ | 朝礼・商談・接待のネタ帳!ビジネス書を超読み解く

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いつも仕事が忙しいビジネスパーソンへ。本を読む時間のない人向けとして私が読んだビジネス書を解説をしています。

※要旨

・私は税理士という職業柄、ふだんから数多くの企業経営者にお会いする。
長年稼ぎ続けている社長というのは、すべからく「美しい財布を使っている」ということに気づいた。
そしてそのほとんどが、高級感のある、見た目もスマートな「長財布」だった。

・わたしは「財布というものは単なるモノとして以上の何か特別な力がある」
と確信するようになった。

・総じているなら、長財布を使っている人々はいつも財布に出入りするお金のことを気にかけている。
それは決して嫌らしい意味合いではない。
自分にとって大事な人のことをいつも心にとどめておくのと同じように、
お金に対する「気遣い」の表れだと感じる。

・稼ぎ続けることのできる人たちは、財布をはじめ、お金の周辺にあるあらゆる部分にこだわりをもっている。
そしてお金そのものをもないがしろにしないからこそ、高い水準のお金を引き寄せることができている。

・「お金を気にかける」というのは、もう少し具体的にいうなら、
お金の扱い方に自分なりの哲学をもっているかどうか。
自分のお金を、自分でコントロールできているかどうか。

・いま、手元にあるお金は「過去の自分」の総決算。
自分の手元に入ってきたお金の動きというのは、自分の生き方そのもの。

・私自身、財布を変えることでお金への態度をガラリと変わることを、身をもって知った。

・財布を見れば収入がわかる。
「年収200倍の法則」
20万円の財布を使っている人なら、その人の年収は4000万円。
これまで多くの社長の財布を見てきて、概ねその人の年収というのは、
いま使っている財布の購入価格の200倍に匹敵する、という事実に気づいた。

・財布の変えときは、人生の変え時。

・長財布というのは、そもそもお金、とくにお札にとって心地よい形にできている。

・財布とは、いわば自分の元に訪れたお金を迎え入れるホテルのようなもの。
もしあなたが泊まるなら、壁や天井の汚れたままの古いホテルと、
手入れやサービスの行き届いた美しい一流のホテル、どちらがいいでしょうか。
同じように、私にとって、お金というのはスーパーVIP。

・お金にあまり好かれていない人の財布は、例外なく太っている。
私が日課にしているのは、一日の終わりに必ず財布をチェックし、中身を整理する習慣。
名付けて「財布のワンディ・クリアリング」
いらないレシートは捨て、必要な領収書類は別の専用ファイルへ。

・財布の使い方には、そのまま持ち主の稼ぐ力が投影される。
人相の悪い人にはまわりの人が近づかないように、財布相が悪い財布にお金は近づきません。

・安易に値引こうとする考え方は、自分自身を「値引かれる人間」にしてしまいます。
私たちはふだん生活している世界というのは、情報、モノ、人間関係など、
さまざまな価値の交換から成り立っている。

・お金づきあいは人づきあいと同じ。
人を軽んじる人は人に軽んじられるように、お金を軽んじる人は、
やっぱりお金からも軽んじられる。

・お金がたまる人とたまらない人の違いは何か。
それは「お金の使い方をコントロールする力の差」にある。

・稼ぐ人の財布の使い方10のルール。

1.新しい財布を買ったら100万円の札束を入れる。
10万円でも20万円でもいい。

2.お札は上下の向きを揃える。
お金というのは、とにかく「きれい好き」であることに気づかされる。
大事なのは、上向きでも下向きでもどちらでもよいから、そこに自分なりのこだわりを持つこと。
それが、お金に気を向けること、お金を気遣うことにつながる。

3.財布になるべく5千円札をいれておく。

4.硬貨は小銭入れに入れる。
お金に好かれている人は、たいていお札と小銭を別々に入れ、ふたつの財布を持ち歩いている。

5.おつりに「ギサ10」が入っていないかチェックする。
彼らの経営がうまくいき、お金に好かれているのは、10円玉という小さなお金にも気を向けているから。

6.500円玉は専用の貯金箱に入れる。

7.会計の時は新札で支払う。
「すいません、古いお札で」
お金に好かれる人たちは、必ずといっていいほどこの言葉を使う。

真ん中に折り線がくっきり入ったお札や、どこかくたびれたようなお札よりも、
皺ひとつないきれいな新札のほうがもらってうれしい。
お金に好かれる人たちは、常に他人のことも気遣っている。
自分のことばかりだけでなく、お金を受け取る相手のことも考えている。

8.お金を渡すときは丁寧に渡す。
お金を丁寧に渡すことは、手渡す相手への、そしてお金そのものへの敬意。
実は、経営者の経営態度というのも、やはりお金を取り扱うときの所作に如実に表れる。

9.心の中で「いってらっしゃい」「おかえりなさい」を言う。
これを言うと、無駄遣いかどうかを判断する目印になり、また同時にストッパーの役割も果たす。

10.税金は気持ちよく払う。
これは稼いでいる社長の共通点のひとつ。
彼らは、税金に対する歪んだ考えをもっていないこと。
事業で得た利益が、この社会があるからこそ生まれたもの、社会のかかわり合いのなかで得られたもの、
ということをよく心得ている。

・お金は入口より出口に注意を払う。
支出は、基本的に100%自らの手でコントロールできる。
お金の出口は複数あることを自覚する。

・得をしたいのなら値切ってはいけない。
売り手よし、買い手よし、世間よし、とする「三方よし」という近江商人の経営理念がある。
三方よし、とは売り手や買い手だけが利益を得ることだけではなく、社会全体の利益も考えるべきというもの。

・何かを買うときに安易に値切ったりしないこと。
「自分がいかに得するか」ばかりを考えないこと。
あるいは人のために使うお金をケチらないこと。

・不況になればなるほど、コスト削減を名目に、取引先に対して強引な値引きを要求する会社がある。
引き受けた側にしてみれば、本当は気持ちよく引き受けたい仕事なのに、
そのようなやりとりのために気持ちが萎えてしまい、それから二度とその会社とは取引しなくなってしまう。

・お金というのは、ひとりで勝手にやってくるものではない。
そこには必ず人が介入している。
お金は人が運んでくる。
つまり買う側になった場合にも、自分の得ばかり考えていたのでは、人は遠ざかっていく。
人が遠ざかれば、同時にお金も遠ざかる。