1972年4月に開催されたマリーソルポップフェスティバルで録音されたアルバムでこのアルバム自体は2011年12月にリリースされた作品なんです。但し、"Take A Pebble" と "Lucky Man" は1972年にリリースされた Mar Y Sol: The First International Puerto Rico Pop Festival に収録されてます。コンサートに参加したいくつかのバンドの曲を収録したアルバムで他にもオールマン・ブラザーズ・バンドやJ・ガイルズ・バンドの曲も収録されてます。また、カクタスの「汗と熱気」もこの時のコンサートを収録したものです。
レコーディングメンバーはいつもの3人で
Keith Emerson・・・Keyboards
Greg Lake・・・Bass, Vocals, Guitar
Carl Palmer・・・Drums, Percussion
①Hoedown
アルバム「トリロジー」が1月に録音済であるにもかかわらず(6月にリリース)、「トリロジー」からの曲はこの曲だけであり、キースが気に入ってないというのが影響しているのでしょうかね。「レディース&ジェントルマン」での演奏を比べてみると面白いですよ。
「レディース&ジェントルマン」のテイクはこちら。
②Tarkus
ほぼオーバーダビングしていないと思われるのでキース・エマーソンのライブでのキーボードワークがわかるアルバムです。特にこの「タルカス」ではそのプレイが頼もしく聴ける作品になってます。基本的にはスタジオ録音盤に忠実に進行します。"Battlefield" の頭からベースから持ち替えたグレッグのギターの押しの強い演奏が目立ちます。グレッグだって演奏で目立ちたいんですよね。"Aquatarkus” ではスタジオ盤より2分ほど長い演奏になりキースのシンセサイザーによるソロが展開されます。後のライブアルバム『レディース・アンド・ジェントルマン』ではさらに長いインプロヴィゼーションが展開されるようになります。本作品ではまだ抑え気味なんですね、キースの自己主張も。
③Take A Pebble
エマーソン・レイク&パーマー(以下ELPと略します)としてはこの曲も定番の作品ですね。初期の演奏の映像もyoutubeで観ることができます。
④Lucky Man
前の曲 "Take A Pebble" とつながるように曲が始まります。ELPにおける叙情的な曲の代表作でありグレッグ・レイクの歌唱力がわかる作品ですね。
⑤Piano Improvisation
キースの得意なインプロビゼーションで映像があると楽しいですが僕にはピアノだけでは物足りなく感じてしまいます。近代音楽やジャズが好きな人にはいいかも。後半には③の "Take A Pebble" に戻りこの曲は終わります。
⑥Pictures At An Exhibition
ライブでは定番の曲でほぼどの時代でも演奏されてます。キース・エマーソンのオルガンがとってもいい味出してますね。この曲ではオルガンを聴くだけでも価値があると思うのですが。
⑦Rondo
これも初期の定番の曲で最後に演奏されることが多いですね。曲としてはそんなに楽しいとは思わないのですがカール・パーマーのドラムソロのためにある作品といってもいいのかな。まあ彼にも出番がなくちゃね。このソロを聴くとエイジアでのカールの来日ライブを思い出します。
ELPのライブアルバムとしては3枚組の「レディース&ジェントルマン」が有名ですが本作のほうがより生に近い録音であるのと「トリロジー」より前のライブであるのが本作の特徴になっています。1972年に日本に来た時とほぼ同じ曲になっているので行かれた方には思い入れがあるアルバムになるんじゃないでしょうか。
ELPのアルバムとしては
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