不倫男性が 

不倫相手の女性に 優しいのは 

当たり前の話 だが …



夫は

おつきあいする女性には

かなりマメで かなりつくす


もともと マメな性分で

人に 良く思われたい気持ちは 強い


そして 

不倫相手には 

罪悪感が あり

負い目を 感じるのだろう



つきあい始めの頃は 心のままに

( 大サービスだ )


そして 

それが ルーティンになり

その後も 夫のマメさは 続く




決めたことを繰り返す ルーティンは 

次第に 夫にとって

"げんかつぎ" のようになっていき


それらが 遂行できない時は 

悪いことが 起こるのではないか 

という不安に襲われる と夫は言う

厳しかった 躾や教育環境が

  影響しているのかもしれない  )


やらなければならない という

強迫観念にかられ 

夫の不倫は 終わらない…




そんな事情も あり

夫の行動は いつも

やり過ぎるくらい マメで


不倫相手は 大切にされている 

ずいぶん惚れられている と

夫の 自分への思い は 

" 本物 " と 思っただろう




そして 私にも

思い当たるところが あるのだが


夫から 愛されている という 

喜び や 感謝 は

そのうち 

当たり前のことのように 感じられ


夫の不倫相手 は

段々 思い上がり 

我儘になっていくのだと思う

( 本性も出てくるし… )




最初は 

確かに感じられた 幸せ

夫から向けられた 情熱 


その余韻が

苦しみに変わるのも 時間の問題だ



愛しているのなら

それを証明してみろ と


すっかり 勘違いしている 

不倫女性 は

不倫相手という 立場に

不満を 持つようになり

爆発することも 増えていく




パターン化した その関係は


同じ事を 繰り返しては

結局 "今は 別れられない" に

帰結するだけで

何年経とうが 進展することはなく



まるで 義務か 

使命であるかのように


夫は 毎日

不倫女性に 会いにいき



そして 毎日

帰宅しようとすると 

不機嫌になる不倫女性 に

責め立てられ



毎日

不機嫌な怖い顔をして 帰宅していた…





もとより 感情的な不倫相手

不倫関係では 先も見えず 

身内からも 非難され

情緒不安定になっていたのだろう



夫は 

不倫相手の望みを 叶えるべく


朝早くから 夜遅くまで

仕事の合間を 縫い

家族と 過ごすよりも多く

不倫相手と過ごす時間を 作り


相当な額の生活費まで 渡していたが



何をしても 

結局 夫は 夕食が準備されている 

家に 帰ってしまうのだから


たいして 感謝もされず

逆に 不倫女性の不満は

増す一方だったのかもしれない



帰る場所のある 夫を

信頼できず

夫の様子が 把握できない時間は

負の感情に 襲われたのだろうか




束縛の強かった 不倫相手


しかし

おそらく 夫も

自分のことだけを見てくれる

不倫相手への執着は 強く

束縛も 強かったはず

(夫はそういう人だ)



愛情への飢えが おさまらない

似た物同士に感じられる 二人は

お互いに 相手からの

愛を欲しがってばかり で


お互いに 監視し合い


別れられないこと

離れないことも 愛ではないか と

この関係に 愛を捜し続け


見せかけの愛は

心を疲弊させ 壊していく




後に 夫は

不倫相手の女性は

すぐ ギャーギャーと 

卑怯者だの 死んでやるだの 言って

あいつ 嫌いなんだよ… と

驚くようなことを 明かしてきたが



夫に 殴りかかることもあった

という その女性も

夫を 憎いと 思うことが

あったのではないか と想像する





納得のいかない思いを 抱え

苦しみが伴う関係であっても


人と人が 別れるのは 


とても 難しい ことだ








人の苦しみの

根本にあるものは 執着


執着してしまう のは

恐れる気持ちが あるから


囚われている もの や 人

状況を 手放さないことで 

安心感を 得ようとする


自分の欲求を 満たそうと

自分本位で 

視野が狭くなっている 状態



手に入れたい 

そして 手放したくない

自分の 思い通りにしたい …



そんな文章を 目にして



「 執着というのは

 心の奥底に潜んでいる 欲が 

 原動力になるんだな…  」


とは 最近の 夫の言葉だ




思いやりを持ち

人の気持ちを 考えられる

自分であったら


執着など 

できなかったのではないか と