10年続いた 不倫の終わりに


夫と 


謝罪や慰謝料という言葉に

猛反発していた女 に


私が 一つだけ望んだことは


" 絶対に 連絡を取り合わないこと"

だった




あれから 3年近くの時が過ぎ


笑いあえる 穏やかな日々に

不倫のほとぼりも 冷めたものと 

判断したのだろうか


夫は 再び 私を裏切って

女と 数ヶ月間 連絡をとっていた





…私に 見つかるわけがないと 

思ったのだろう


自分都合で 作り出した

道徳観 正義感を 基準にした 

夫の してきたことや 

日々の言動に感じる 傲慢さ 



また きっかけがあれば

人の気持ちや 善悪よりも

自分の思いつきの方を 

優先させるのだろうか…







夫は 両親から愛され 

そして同時に 

大きな期待を かけられていた



その気持ちに応えたいと 

思いながらも


気性の激しい

母親の機嫌を 損ねること


不甲斐なさを 責められたり

否定され 怒られること に 怯え


時には 

ごまかす為に 嘘をついたり 

自己を保つ為に 怒鳴り返したり


内心 ビクビクしながら 

育ったらしい





プライド と 劣等感


愛という名の期待 が

夫を 苦しめ 


夫の心を 歪ませたのだろうか





被害者意識が 強い夫


母親 そして  妻  不倫相手

それぞれの 期待 

顔色に 翻弄され


愛し愛されていたはずの人達は

いつしか 自分を苦しめる

敵になっていく




誰にも 感謝の気持ちが持てず



誰にも 誠実に向き合えず


誰にも 見放されたくない

と 嘘をつき


誰にも 責められたくなくて

虚勢を 張る





人の心を 踏みにじる

自分さえ良ければ という

振る舞いや 思考 の人間は


他人を信じることができない

孤独な人だから なのだろうか




若い頃から

結婚願望が 強くて

私への束縛も 酷かった 夫



夫は いつも安心を求めて

自分の居場所を

欲していたのかもしれない







けれども



嘘を積み上げ

上辺だけを取り繕い


絶えず

後ろめたくて

 

逃げたくて


不安な思いを抱えていては


夫は 

どこにいても

安らぐことなど

できなかったのだろう









不倫は とにかくダメな関係


愛ではなく 欲


何度も こんなことは
やめなければと 思っていた


不倫を繰り返した
夫の口から出た これらの言葉は 
私には 救いの言葉だ





夫は 


心のどこかでは
いつも 分かっていたんだろう…