家庭生活において 
夫は 頼れる夫で 頼れる父親で
その点で 私の感謝と尊敬の気持ちが
変わることはなかったが

繰り返される不倫には打つ手もなく
いつも耐えがたい思いをさせられていた


私の前では
不倫が露呈しないように 気をつけていても
そこここで ボロが出てしまう

背を向けて寝ている夫の横で
いつも涙が流れ出てしまうのだった




結婚する時には

夫と歩む人生は幸せにあふれ

協力して子どもを育て

年をとったらまた結婚前のように

2人で楽しく過ごせるのだと


自分にとって都合の良い事を 

当たり前のように考えていた



自分の甘さを思い知らされたが

それにしても結婚とは

こんなものなんだろうか

寂しくて仕方がなかった




次第に 

私は夫の顔を正面から見ることが

できなくなった



若い頃は

不倫であっても 夫の意志なのだから

どうしようもない と切り替え


ここ数年は

夫に対して嫌悪感も持つようになり


結局いつも ほぼ諦めの気持ちだった




それでも
何も知らない子ども達は
不在がちの父に労いの気持ちを持ちながら
スクスクと素直に育ってくれた


ワンオペだったが
それなりに 楽しく忙しい日々で


私は私なりに子供達と

自由に充実した時を過ごしていたのだ