見56、食べ56、ELVIS 56〜ベムカメSHOW 2019.02〜 |  CHOCOLATE YELLOW 

見56、食べ56、ELVIS 56〜ベムカメSHOW 2019.02〜

Paul McCartney “Maybe Baby” 


もう30年近く『僕の宴』という名の 
人生のベスト・アルバムを作って随時更新しています。 

ジャンルや時代や国籍を問わず、好きな曲を上から順番にピックアップして 
作るベストアルバム。コンセプトは僕が好きだというだけ。 

その中に今お聞きのポール・マッカートニーの“メイビー・ベイビー”が 
入っているんですよ。ポール・マッカートニーの曲はこれ一曲。 
…という事は、これがポールで一番好きな曲という事になります。 

そして、これを聞いたポールファンの激怒たるや! 
ネットなら炎上ものです。 

「メロディーメーカーと言われたあのポール大先生の 
 オリジナル曲を差し置いて 
 バディー・ホリーのチープなカバー曲が一位だと!(怒)」って。 

「ポールだからオリジナル曲じゃなきゃダメだ」ってところに囚われていると 
この人生のベストアルバムに対して真摯に向き合っていない事になる。 
この炎上こそが僕を強くさせる。 

しかもこれは日本で公開されなかったイギリスのチープなコメディー映画 
『Maybe Baby』のサントラの一曲。ポールのどのアルバムにも入っていない。 
Babyは大抵、愛する人の代名詞ですが、映画では赤ん坊の意味と絡めています。 


子供の出来ない夫婦があの手この手で子作りにトライするという映画で、 
何しろ日本での公開はなかったのでどこを落としどころにして 
結末を迎えるのか知らないし、知りたくもないのですが、 
僕は見たことのないこの映画の輸入盤のサントラを 
わざわざ注文して買うくらい主題歌が好きだったんですよ。 
 


さて、2月のベムカメ・オールディーズ・ライブ。 
真冬にお届けする一曲目はこの曲から始まりました。 

【1st Stage】 
♪サーフィン・USA/ザ・ビーチ・ボーイズ 
♪恋の片道切符〜One Way Ticket(To The Blues)〜/ニール・セダカ 
♪メイビー・ベイビー/バディー・ホリー 
♪ルイジアナ・ママ/ジーン・ピットニー 
♪雨にぬれても〜Raindrops Keep Fallin' On My Head〜/BJ・トーマス 
♪砂に書いたラブレター〜Love Letter In The Sand〜/パット・ブーン 
♪ダイアナ/ポール・アンカ 
♪悲しき街角〜Runaway〜/デル・シャノン 
♪火の玉ロック〜Great Balls Of Fire〜/ジェリー・リー・ルイス 
♪ラ・バンバ/リッチー・バレンス 

ええ?!真冬に“サーフィンUSA”?!。 


これはどういうことだ?! …僕は答えを見つけました。 

まず、2月といえば、ロックンロールの歴史では訃報が多いんですよ。 

バディー・ホリー、リッチー・バレンス、ビッグ・ボッパーの3人を乗せた 
飛行機が墜落した「音楽が死んだ日」と言われた日が1959年2月3日。 
あれから、今年が丁度60年。 


このファーストステージでは、リッチー・バレンスの“ラ・バンバ”と 
バディー・ホリーの“メイビー・ベイビー”がちゃんとセットに組まれて 
いるんですよ。そう、あの僕の好きなポールのカバーの原曲。 


デル・シャノンは1989年2月8日に亡くなっています。 
最初のステージでは“悲しき街角”がちゃんと収録されている。 


そして、ベムカメライブのあった今日2月6日は、 
1998年にビーチ・ボーイズのリード・ギター、 
天使の歌声と言われたカール・ウィルソンが亡くなった日です。 

きっとファーストステージは追悼をこめて作られているんだな 
…と、信じています(笑)。多分盛り上がっているのは僕は一人。 

Elvis Presley “I Was The One” 

 


さて、セカンドステージです。1月8日がエルヴィスの誕生日ですが 
前回は正月特別企画みたいな感じでして、エルヴィスの特集はなく 
2月のベムカメでエルヴィスの曲をやる事になりました。 

今まで江古田のELVISナイトをやったときは 
前期:ベム、後期:カメという構造でしたが。 
今回は二人とも前期です。それもエルヴィスが徴兵されるまえの 
ロカビリー時代ばかりです。 


こんなジャンルですから、 
このステージだけ亀ちゃんがギターを持っていました。 
中村ヒロシさんは出番がなく、益美先生は5曲目から登場です。 

【2nd Stage】Elvis Presley Only 
[B]♪ザッツ・オール・ライト 
[K]♪ベイビー・レッツ・プレイ・ハウス 
[K]♪マイ・ベイビー・レフト・ミー 
[B]♪ブルー・ムーン・オブ・ケンタッキー 
[K]♪ただひとりの男 〜I Was The One〜 
[B]♪アイ・ウォント・ユー・アイ・ニード・ユー・アイ・ラブ・ユー 
[K]♪ハートブレイク・ホテル 
[B]♪陽気に行こうぜ!〜Rip It Up〜 
[K]♪冷たくしないで〜Don't Be Cruel〜 
[B]♪ハウンド・ドッグ 

1954年、デビュー曲が“ザッツ・オール・ライト”、 
そのB面の“ブルー・ムーン・オブ・ケンタッキー”。 

1956年、大手RCAのレコード会社に移籍して、 
最初のシングルが“ハートブレイク・ホテル”。 
そのB面が“I Was The One”。 

僕はどちらもB面が好きなんですよ。 

“I Was The One”に関しては、数あるエルヴィスソングで 
マイランキング19位。メチャメチャ好きなんですよ。 
B面だからベムカメでも扱われることないだろうなって思ってました。 
10年間も(笑)。そしたらついにカメちゃんが歌ってくれましたよ! 

どれだけ“I Was The One”が好きかというと、 
1993年と2013年に引っ越しをしたときに 
背中に「Elvis I Was The One」と書かれたGジャンを 
着て撮影するくらいなんですよ。 


今回は亀ちゃんから事前に「ELVIS 56」の曲を沢山やるよって 
言われました。これは1990年代に発売されたコンピレーションアルバム。 
文字通り1956年レコーディング/リリースされた曲を集めたものです。 


僕は買わなかったのですが、友人からプレゼントで頂きましたよ。 
なんでこの年号にこだわっているのかというと、 
エルヴィスが“ハートブレイク・ホテル”で世界的にブレイクした 
年だったので、どの曲も飛ぶ鳥を落とす勢いだったからです。 

ビートルズだと“抱きしめたい”の1964年みたいなもの。 

1956年がどんだけすごいのかというと。 
『ELVIS 56』に収録曲で、ポップチャート、R&Bチャート、 
カントリーチャート、あるいは色んな国のチャートでいずれかの 
一位になった曲が多いんです。下の「☆」印がそれです。 

1 ☆ Heartbreak Hotel 
2   My Baby Left Me 
3 ☆ Blue Suede Shoes 
4 ☆ So Glad You're Mine 
5 ☆ Tutti Frutti 
6 ☆ One-Sided Love Affair 
7 ☆ Love Me 
8 ☆ Anyplace Is Paradise 
9 ☆ Paralyzed 
10 ☆ Ready Teddy 
11 ☆ Too Much 
12 ☆ Hound Dog 
13   Anyway You Want Me (That's How I Will Be) 
14 ☆ Don't Be Cruel 
15   Lawdy, Miss Clawdy 
16   Shake, Rattle & Roll 
17 ☆ I Want You, I Need You, I Love You 
18 ☆ Rip It Up 
19   Heartbreak Hotel(alternate take) 
20 ☆ I Got a Woman 
21   I Was The One 
22 ☆ Money Honey 

いつもベムさんが歌う事の多い“冷たくしないで”を 
今回はカメちゃんが歌っていました。 
手のひらを前に突き出し、♪Don't Be Cruel〜と歌う 
あのアクションまでやってました(笑)。 

今日はファーストステージで、いつもカメちゃんが歌ってる 
“ダイアナ”をベムさんが歌ってました。 
しかもニューレコーディングの方の歌いまわしで。 

これによって、普段カメちゃんレパートリーが続く事は少ないので 
“砂に書いたラブレター”→“ダイアナ”という奇跡の流れが生まれました。 
何が奇跡かというと、我が家にあるカセットテープの曲順なのです(笑)。 

“砂に書いたラブレター”のエンディングが終わると、僕の頭には 
いつも“ダイアナ”のイントロが流れているんですよ。 
小学校四年生の時から。 

それを生演奏で聞けたばかりか、僕はPAとしてつまみを持って 
操作しているんだ…って感動しまくっていました。 

さて、次は2月3日飛行機事故で亡くなった、ビッグ・ボッパーです。 
ベムカメのレパートリーにはリッチー・バレンスと 
バディー・ホリーはありますが、ビッグ・ボッパーの曲はないので 
ここで一曲聞いてみましょう。 

Big Bopper “Chantilly Lace” 

 


この当時はまだ人種差別が残っており、黒人と白人が別のラジオ局 
別のステージなど分けられているところもありました。 

現在の2拍、4拍をスネアで強調した「バックビート」とばれるリズムは 
ロックンロールの前にもジャズやブルース、ゴスペルなど 
黒人音楽から根付いており、今やポピュラー音楽は 
こちらのノリが普通なのですが、白人文化はカントリー、ブルーグラス 
フォークなど、その強調がなくて、手拍子は1拍、3拍なんですよ。 
日本でいうと民謡みたいに。 

この“シャンテリー・レース”の映像。 
ビッグ・ボッパーの小道具と表情豊かなパフォーマンスも見ものですが 
どうかお客さん達の手拍子のタイミングを見てください。 
ロックンロールなのに会場みんなが1拍、3拍で手拍子をしています。 

さて、ベムカメ最後のステージは、二人とも身軽になりました。 



【3rd Stage】 
♪ザット・イズ・ロックンロール/ザ・コースターズ 
♪ラストダンスは私に〜Save The Last Dance For Me〜/ザ・ドリフターズ 
♪恋の特効薬〜Love Potion No.9〜/ザ・クローバーズ 
♪マイ・ガール/ザ・テンプテーションズ 
♪ミスター・ロンリー/ボビー・ヴィントン 
♪L−O−V−E/ナット・キング・コール 
♪オー・プリティー・ウーマン/ロイ・オービソン 
♪ヒッピー・ヒッピー・シェイク/スウィンギング・ブルージーンズ 
♪踊りに行こうよ〜At The Hop〜/ダニー&ザ・ジュニアズ 
♪トゥッティー・フルッティー/リトル・リチャード 
[アンコール] 
♪アイ・ニード・ユア・ラブ・トゥナイト/エルヴィス・プレスリー 
♪恋の大穴〜A Big Hunk 'O Love〜/エルヴィス・プレスリー 

三か月連続のライブでしたから、定番の「プラプラ」と、 
“レッツ・ツイスト・アゲイン”はありませんでした。 

今日は、益美先生が、水玉の衣装で良かった。 


センターで歌うのかと思ったら、残念ながらセンターどころか 
益美先生のリードボーカル曲はありませんでした。 


次回は4/3(水)。宝生リリカさんがゲストです。 
お楽しみに! 


さて、僕の人生のベストアルバムにギリギリ入らなかったけど 
候補になっているポールマッカートニーの曲かあります。 

残念ながら、カバー曲です(笑)。 

まぁ、じゃあ先に僕の好きなポールのオリジナル曲を言っときましょうか。 
So Glad To See You Here 
Young Boy 
Rock Show 
Take It Away 
Daytime Nightime Suffering 
Pipes Of Peace 
You Gave Me The Answer 〜幸せのアンサー〜 
Wanderlust 

この辺かな… 
ビートルズ時代だと 

Honey Pie 
Lady Madonna 
Hey Jude 
You Won't See Me 
Ob-Ra-Di, Ob-Ra-Da 
Oh, Darlin 
I Will 

…よく考えたらいい曲多いな(笑) 

でも、それよりも好きなカバー曲です。 

“ブルー・ムーン・オブ・ケンタッキー”です。 

この曲は元々ビル・モンローが歌っていた、 
ゆるーいカントリーソングなんですよ。 
エルヴィスはこれをアップテンポなロカビリーにしてしまいましたが 
実はどちらのアレンジも好きなんですよね。選べない。 

そんな迷いを解決してくれたのはポールマッカートニーです。 
アンプラグドで、両方のバージョンを歌ってくれました。 

Paul McCartney “Blue Moon Of Kentucky”