光る君へ(第十二話)を見て | MarlboroTigerの【Reload the 明治維新】

光る君へ(第十二話)を見て

 

えっと...今週末は近畿地方も雨ザーザーでしたので、恒例の【巡礼レポ】はございません。家で阪神のオープン戦を見ながらゴロゴロしておりましたので悪しからず。

 

【光る君へ】のドラマ・レビューのみに徹しまする...。

 

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いやはや...今週も...

 

目の保養をさせて頂いた一話となりました。

 

吉高由里子のPVと言ってしまえばそれまでですが...とにかく、あの美しさには抗えん!!しゃーないのです。こればっかりは、どうにもならん...。

 

今回は道長とまひろが完全に袂を別つ【庚申の夜】を中心に、揺れ動く男女の姿が描かれておりました。うむ...実に雅でござった。

 

 

冒頭、老いたカップルの寂しい別れが描かれておりました。妾と言う存在は現代では分かりにくいのですが、家族もその存在を受け入れていたのは間違い無いでしょう。子孫繁栄の為の常道とは言え...正妻やその子供達の思いは、微妙な物があったでしょうね。

 

 

お節介おじさん登場(笑)。

 

まひろの縁談を画策しております。時代が時代ですからね。どの家と結び付くのが有利か不利か...個人の恋愛感情など二の次で話は進められます。これが日本古来...太平洋戦争が終結するまでの2,000年間の常識だったと言う事です。私達は自由恋愛を手に入れて、まだ百年と経ってはいない。これも事実です。どちらが良いのか、悪いのか...西洋に感化された現代人から見れば古来の旧習は悪となりますが、歴史は未だ正解を与えてはおりません。

 

 

その微笑の奥に何を秘めておるのじゃ?

 

貴様にとって、まひろの存在とは...何なのじゃ?

 

聞いてみたいものですな。まあ...完全なるフィクションではあるのですが...。

 

しかし...

 

 

正妻を迎えながら...

 

 

同時期にもう一人妻を迎えている...。それは紛れもない事実なのですから...女性に対し割り切った感情で接する事が出来たのでしょう。ですが、この二号さんが存在しなければ、800年続く名門【冷泉家】は誕生しなかったのも事実。妾と言う制度も、日本の社会システムを支えた重要な基盤だった側面もあるのです。

 

 

そこの所をね...冷徹に理解しながら、道長は閨閥を作って行った。この時代の男として...それは悪くは無い。そう言えるでしょう。現代人的感覚からすれば、『ヌケヌケと...良くもまあ!』となるこのシーンですが...長い日本の歴史の中ではごくごく当たり前の風景。数世代前まで、我々のご先祖はこう言った仕来りを受け入れて来たのです。

 

 

まあ...男にも色んなタイプの人間がおります(笑)。

 

【賢人右府】と讃えられた、彼の好みはちょっと違うようです。美貌よりも知性に惹かれる男性だって沢山居た事でしょう。でも、スケベですが(笑)...。

 

思うに、男性に浮気性の人物が多いのは...哺乳類伝統の...本能に原因があるのかも知れません。

 

 

一頭のオスが多くのメスを独占するライオン。これなんざ、典型例ですよね。オスは体格が良く、力が強いのですが寿命が短い。多くのメスに優秀な遺伝子を与える為、常に闘争を繰り広げます。強い者だけが種を後世に残す権利が与えられるんですな...。猿や草食動物でも、同じ様なシステムで家族が形成されます。我々にも同様の遺伝子...プログラムが受け継がれているのかも知れない...。

 

だからって...浮気を肯定している訳ではありませんよ。現代社会において、それは絶対にNGです。

 

ただ、旦那や彼氏の浮気に悩まされている方が居るのであれば...

 

『あいつら(男)は、しょーもない生きモンや!』と...見下してやって欲しい。

 

我々男性(オス)の社会的欲求、性欲、食欲は...女性のそれとは随分と異なっております。即時的かつ直接的な快楽に直結しております。性欲で言うならば...下品な言い方になるかも知れませんが、それは排泄行為に近い。便意を催し、トイレを探しまくり...ギリギリのタイミングで放出した...あの快感に近い物があるかも知れません。ですから男性は行為の後、ケロッとしてそれまでの流れを忘れ...ベランダでタバコの一服を吸い...テレビのスポーツ観戦に戻ってしまう(笑)。そこにムードもへったくそもありませんわな。

食事に関しても、同じ。口に入れた時に感じる味覚的快楽こそが第一で、雰囲気なんぞ二の次となります。女性が同席なら話は別ですが、基本的にサラリーマンは5分で昼飯を平らげ、一時の快楽に身を委ねますが満腹を得れば即座に頭は切り替わります。

 

『ごっそうさん!美味かったわ、また来るで!』

 

と一言つぶやき仕事に戻って行く。もう、5分前の出来事は忘れてますね(笑)。翌日には昨日何を食べたのか、覚えていない事もしばしば...。女性なら、食器や調度品、BGMなんかも覚えているでしょ?我々(男)には、それが無い。一時の快楽があれば満足してしまうのです。

 

家族に男性の兄弟が居る女性なら分かりますよね?

 

そう...男って奴ぁ、しょーもない連中なのですよ...。

 

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なんのこっちゃ(笑)?

 

まあ、そう言う...【しょーもない生き物】だからこそ...

 

 

こいつみたいな真似が、平然と出来るんですよ...。彼は男と言う生き物の生理を、熟知している様に見える...。現代のホストに通じる腹黒さと言いますか...冷徹さ、現実主義が垣間見れます。女をダシに使えるタイプの男だと思います。恋愛ですら、【技】として使えるタイプの人間。まあ、それくらいでなければ...独裁者にはなれんのですけどね...。

 

 

まひろに未練があるのか...どこかに清らかさが残っているのか...再びラブレターを送って寄越す(笑)。こりゃ、まひろもたまったもんじゃありませんわな。バカにしとるんか??

 

こうして【庚申の夜】が更けて行くのでした...。

 

庚申の夜に関しては、ドラマでも言及されていた通り、中国から伝わった【三尸説(さんしせつ)】を元にした庚申信仰が由来となっています。道教がオリジンとなり、日本で仏教、密教、神道、修験道、陰陽道と複雑に交わり民間に定着しました。

 

 

道教では【三尸(さんし)】と呼ばれる三匹の虫が人間の体内にいると考えられていました。これが60日に一度めぐってくる庚申(こうしん)の日、良からぬ事を仕出かすんですな。眠ると、こいつ等が人間の体から抜け出し、天帝(閻魔大王)に宿主の罪悪を告げ口する(笑)。告げ口されると...その人間の寿命が縮められてしまう...そう言う迷信です。

 

 

そんな夜に、別れが決定的になったのですから...ヒロインの胸中はいかばかりか!

 

この時代、日本はある種の中国文化欠乏症に陥っておりました。最後の遣唐使船が中国に送られてから150年が経過しております。円仁が密教を完全な形で日本に導入したのが最後のミッションですから、それ以来正式な国交は無かったと言って良い。道真がそれを廃止した時から数えても、100年近くが経っているのです。(※もうこの時点の70年前に唐は滅亡しております。)

 

 

日本はこの時代における鎖国令...【渡海制】を発令しておりましたからね。こちらからは大陸には渡れない。特例で貿易は博多や太宰府で行われておりましたが、あくまで民間が細々とやっている程度。宋や高麗から文物は伝わっては来ますが、遣唐使時代の様に大規模な形では文化が流入して来なかったのです。だから日本の独自文化が花開いたとも言えるのですが、どこかに憧れは残していたでしょうね。

 

漢文の素養のあるまひろにとっても、唐の詩人の描く世界は心ときめく風景だった筈です。

 

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そんなこんな(笑)。

 

まあ国風文化の絶頂期を迎える日本...その象徴たる女流作家・紫式部は、そんな時代に台頭して来るのです!

 

 

さあ...デギン公王よ(笑)...ジオンを裏切り権力をもぎ取った、お主の時代ももうすぐ終わる...。

 

誰を後継に指名するのじゃ?

 

やつか?それともやつか?それとも...あやつなのか???

 

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次週に期待する!!