若き日のマークとスティーヴ。Tyrannosaurus Rexは68年から69年までの2年弱に4枚のアルバムを出し、アンダーグラウンドの人気者に。「魔女と会って成功と引き替えに命を手放した」「30までに死ぬ運命」と言われた、など多くの謎めいた逸話が残る。まさに都市伝説の宝庫?



噂のジョンズ・チルドレン。国内盤が出てたなんてね~。ワタシも知らなかったです、あの頃は。しかもよく見るとマークがいない!!



このアルバム、1970年の作品「T.REX」で人気に火がついた。相棒が トゥックからミッキー・フィンに変わりました。来日も72年、武道館でした~!!



これは映像です。マークに惚れ込んだリンゴ。スターが自ら監督を買って出た T.REXのドキュメント映画、「Born To Boogie」の現在販売されているブルーレイ。





 こんばんは。今日、5月30日ですが、東京はほぼ日がな1日、空模様がバッドで雨がシトシトな肌寒い週明けでした。


 こういう時もあるさ、と言いたいですが、ここ何年か、気象状況が芳しくないです。天気予報では相違ことを言いませんが、これは明らかに「異常気象」ですね。もう何年も前から言ってるように、温暖化の影響ですね。地球も生きているんですよ。生物学的に、じゃなく、海洋学とか地形学とか人類学とか天文学とか、そういうある意味、森羅万象を念頭に置くと、地球も単なる無機物の塊ではなく、そりゃ、真ん中は鉄とか言われてますが、そういうことではなく、草も木も生えて、数え切れないほどの生物が繁殖していて、その中の一つに我々人類がいる、ということです。


 その数十億か数千億かわかりませんが、この星に生きる生物のたったの1種類の人類だけがエラソーに我が物顔でこの地球を闊歩し、勝手し放題。40億年もの歴史の中のホンの一瞬くらいにしか存在していない種族の人間だけが、文明の名の下に環境を激変させているんですから、宗教とか関係なく、いつかバチが当たると思うのも自然かな、と。Dooms day、 judgment Nightが必ずや訪れるだろう、なんてドラマの見過ぎかな?


 さて、そんなこともたまに思う大貫ですが、ラジオの内容をここにまたお知らせしておきます。まぁ、自分の書いた進行台本を直張りするだけですが、選曲と多少のトーク用ないしは自分のためのメモラビリアで書いたものをご紹介させてもらうだけですが、それが皆さんの音楽生活の一助や参考になれば嬉しい限りです。
今回は使用した音源のそのもののジャケット写真とともに、今では手に入れるのがなかなか困難なオリジナルのレコード(シングル盤とかLP)のジャケ写も添付しておきますね。では、今後とも番組をよろしくです。

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Kenrocks Nite Ver2 < Glam Rock T.REX~Marc Bolan編> 5.26 OA 2016

 みなさんこんばんは。今夜は恒例の月一の生放送大会。5月の最終木曜日の11時過ぎ。さて今夜大貫がチョイスするモノは英国のロックの70年代を彩った、まさに艶やか鮮やかなムーブメント、グラムロック!その中でも先駆者であり、真のスターであったマーク・ボーラン率いる T.REX。その彼らの足跡を1万分の一くらいに凝縮してお送りします。イマイチメジャーじゃない曲も出てきますが、聴きどころはソコです。では、わずか30年にして天下を取り、あっという間にこの世を駆け抜けた天才の始まりから。
T-1~9”
M-1 Mustang Ford / Tyrannosaurus Rex
 2’58"「My People Were Fair And Had Sky In Their Hair ... But Now They're Content To Wear Stars On Their Brows」邦題「 ティラノザウルス・レックス登場!」 POCM-2097  1968


<トーク1>  曲受けて、解説~マーク・ボランじゃなく正確にはボーランと言うらしい。彼のストーリー。
※Marc Bolan (pron. boe-lən; born Mark Feld; 30 September 1947 – 16 September 1977) was an English singer-songwriter, musician, guitarist, and poet. He was best known as the lead singer of the glam rock band T. Rex. Bolan was one of the first pioneers of the glam rock movement throughout 1970s.

解説概略

あの時代の普通の少年たちと同じくR&Rスターに憧れ、ジーン・ヴィンセント、エディー・コクラン、チャック・ベリーなどに夢中に。9歳にしてテレビのバラエティーにMODイメージのファッション(はやっ!)で登場。流行りのスキッフルをやりだし、中学でバンドごっこ。その中に12歳のヘレン・シャピロ(のちの英国のアイドル歌手の一人でビートルズとも共演した)もいた。60年代に差し掛かる頃、素行不良などで15歳で退学に。

それでもメゲることなくすぐにモデルのバイト。 MODスタイルが人気になったそう。逆に言うと、そんな頃にもうMODなんてあったのか?で、 63年に最初のレコードを発売。その後子役稼業も始めつつ音楽と両刀使いで活動。その頃の彼はボブ・ディランがお気に入りで、「風に吹かれて」を録音しているほど。

マーク・ボランに改名したのは65年。相変わらずディランかぶれで、アメリカ風のビートニク気取り。ま、進歩的とも言えるけど。デッカ(ストーンズが所属)と契約するも鳴かず飛ばず。その後ヤードバーズを抱えていた売れっ子の事務所社長でプロデューサーのサイモン・ネピアベル(会ったことあります。80年代初めWHAM!の事務所のボスでした。)に売り込みかけて、彼に才能を認められて3枚目のシングルを録音したがそれもダメ。すぐにジョンズ・チルドレンというトリオのサイケ趣味なバンドで活動。その時作った「デスデモナ」が BBCから放送禁止となり、それが逆に宣伝となってか、徐々に知られるようになる。

で、いよいよ1967年、Tyrannosaurus Rexを結成。相方のパーカッションにはスティーブ・ペルグリン・トゥック( Steve Peregrin Took)。この名は「指輪物語」の妖精ホビットから拝借。68年さっきの長いタイトルのアルバムでデビュー。やがてトゥックが次第にバンドサウンドを意識するようになり、彼自身も曲を書いていてそれを発表したいと考えた。ただボーランがそれを拒否。そこそこ人気者となっていたトゥックはフロイドのシド・バレット、デヴィッド・ボウイ、デヴィアンツなど多くの人脈を持ち、69年、アメリカツアー中にドラッグ問題でクビにされても仕事には困らなかったらしい。80年の10月にマークの後を追うように31歳でドラッグ過剰で死亡。

トゥックの後釜にはミッキー・フィンが起用され、すぐにエレキギターを用いて、バンドサウンドを築き、yついに新世界の幕開け。ここから先はGlam Rockの旗手T.REXとして世界中のティーンエイジャーのアイドルに。その陰に稀代の名プロデューサー、ニューヨーク生まれのトニー・ヴィスコンティーの存在が。実のところ彼はボーランとボウイ双方の音楽プロデューサーでもあり、彼らの成功の礎を築いた達人。結局、70年代の後半、パンクの出現まで彼は人気者で、かつての勢いはなかったものの、お茶の間でも知られるような著名人に。悲劇は77年の9月16日にロンドン市内の高級住宅街で。運転していた車の事故で30歳目前で急逝。その時にクルマに同乗していたのが、ソウル界で知られた黒人女性歌手のグロリア・ジョーンズで、当時の彼の愛人であった。

T-2~6”
M-2 One Inch Rock / T.Rex
2’25” 完  「T.Rex」 UICY-9497 1968 Tyrannosaurus Rex時代のシングル


T-3~13”
M-3 Summertime Blues / T.Rex
 2’41” 完 「Bolan Boogie」 POCM-2104 1970 「Ride A White Swan」のB面


T-4~7”
M-4 Hot Love / T.Rex
 4’54” 完 「Bolan Boogie」 POCM-2104 1971 Single 3月、初の全英1位



<トーク2>受けて解説あり~

T-5~19”
M-5 Jeepster / T.Rex
 4’09” 完 「Electric Warrior 」 POCM-2103 1971 Sep 6th Flyレーベル最後の作品全英1位


T-6~19”
M-6 20th Century Boy / T.Rex
 3’39” 完 「Great Hits」 TECI-23283 1983 Single 全英3位



<トーク3>受けて解説~

T-7~6”
M-7 Born To Boogie / T.Rex
2’04” 完 「Great Hits」 TECI-23283  73年の「Tanx」から




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 いかがでしたか、今夜の Kenrocks Nite ver2?本当に駆け足というかダッシュでしたが、イギリスの生んだ世紀の天才アーティスト、マーク・ボーラン率いる T.REXを紹介しました。ひとくちにグラムロックと言っても中身はそれぞれ。ただ、純粋に R&Rを愛してファンを愛して人生を彼なりのやり方で生き抜いた人、という印象。短命だけど思いのまま生きたという点では羨ましくもある。リンゴ・スターもそういうところに惹かれたのかな?かつてのビートルズ時代の自分を照らしてみて。さて、いよいよ6月11日の土曜日には今年初の都内のロンナイAll Nighterです。オルガンバーに集合せよ!今夜はこの辺で、お相手は大貫&カッチンでした。また来週ADIOS AMIGOS!