今回の音源はほぼこのアルバムから。コンピレーションで便利です。





 連休ですね~。

 まぁ、自分のような定職に就いていないものにはある意味、日々が仕事ですし、逆に言えば毎日が日曜日、でもあります。要するに、仕事があればするし、なければ必然的に休みです。ラクな反面、時間は極めて不規則になりがちだし、仕事がなければ当然収入もなし、です。

 その日暮らし、というか、派遣労働とも違う、「職人」ですね。良く言えばですが。

 さて、そんな日々にいくばくかの不安を抱えつつも前進するしかない自分の「仕事」(収入はないのでボランティアですが)の核になるもののひとつ、ラジオの放送分の内容をここに紹介させてもらいます。毎月の最終木曜日は名古屋以外、と言っても後は東京だけですが、基本、生放送でお送りしています。なので4月28日の放送もナマでした。で、自分のパートのテーマは「日本のロック黎明期~GSによる海外ロックのカバー特集」でお送りしました。
 おかげさまで大きな反響があり、リスナーのみなさんの多くの方が、この辺の音楽にも関心が強くある、ということが判明して個人的に嬉しかったですね。企画して選曲する立場の人間としては講釈(トーク)ももちろん重要ですが、まずは企画や選曲があればこそ、ですから。


 それでは以下にいつものように直張りします。これがあなたの音楽生活の参考や一助になれば嬉しい限りです。ではよろしくお願いします。
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Kenrocks Nite Ver2 < 和製ロック黎明 ~60's GSの洋楽カバー> 4.28 生放送OA 2016

 みなさんこんばんは。大貫です、カッチンです。さて今夜もまた11時から生放送のミュージックパラダイスにようこそ!1時間ほどみなさんとゴキゲンな音楽で心にビタミンタップリンコと注ぎます。昨日は大貫ロック見聞録ビデオジョッキー「C ROSSROADS」に来ていただき感謝します。来月も第4水曜にまたよろしくです。さて、いよいよゴールデン・ウィークの始まりだね。オレの方は普段どおりだけどカッチンのご予定は?里帰りとかするの?さて、そんな今夜のメニュー、大貫は日本の60年代GSバンドの洋楽カバーを。あの時代の方が洋楽が身近だった証です。では、GSの大スター、タイガースがお得意のストーンズをカバーしたのをライブで。
T-1~1”
M-1 タイム・イズ・オン・マイ・サイド / ザ・タイガース
 2’45” 完 「レア&モア・コレクション Ⅰ ~LIVEヒストリー編~」UPCH-1130



<トーク1> 曲受けて~タイガースはGSの貴公子としてジュリー(沢田研二)を中心に今のジャニーズ並みの人気者。ただ、アイドルであっても当然意識はロックバンドなので当人たちはすごい葛藤があったらしい。それは多くの人気GSに共通する悩み。ストーンズは彼らのアイドルの一つで他にもフーやアニマルズなど当時の海外のビートグループの曲をカバーしてた。スタジオ録音にはほとんどないけどコンサートのライブとか映画の中での演奏シーンとかで残されてる。さて、続いてはワタシのご贔屓のザ・ビーバーズから加瀬邦彦さんがギターで名付け親、加山雄三さんとも縁の深い元祖湘南サウンド、ザ・ワイルド・ワンズ、そして港ヨコハマ出身でデビュー曲もカバーで大当たりのカーナビーツの3組をまとめてどーぞ。

T-2~9”
M-2 オーバーアンダーサイドウェイズダウン / ザ・ビーバーズ
 3’02” 完 「GS Pop Covers」 TECN-25702

ここに載せたのはオリジナル・アルバムです。なので出典とは異なりますのでご了承下さい。

T-3~4”
M-3 メイビートゥモロー / ザ・ワイルド・ワンズ
3’05” 完 「GS Pop Covers」  TECN-25702


T-4~11”
M-4 シーズノットゼア / ザ・カーナビーツ
 2’24” 完 「GS Pop Covers」  TECN-25702



<トーク2> 曲受けて~ビーバーズの曲はヤードバーズ1966年のナンバー。彼らの選曲や好きなバンドの指向性が僕にはピッタリでジャズ喫茶によく足を運んだものです。カップスがアメリカ志向だったのに対抗?するようにブリティッシュ志向が強かったからね。ワイルドワンズのは後のバッドフィンガー、アイビーズの1969年のヒット。こんな曲やってたの?って私も初めて知りました。で、カーナビーツはデビュー曲でお世話になった(どっちが?)ゾンビーズのこれは65年のヒット曲、サンタナも80年代にカバーしてました。バンドにより好みの違いとか技術の巧拙とかはあったけど、共通してるのはみんな洋楽愛が大きい。勉強してた。今のJ-POPあるいはロックバンドに何か欠けてる要素がここにはあるね。時代背景や技術力以外に。ウネるような情感というか言葉で言えない気概、情念とか。

T-5~8”
M-5 ウォーキングザドッグ / ザ・ダイナマイツ
 2’41” 完 「GS Pop Covers」 TECN-25702


T-6~0”
M-6 ファイア / ザ・スウィング・ウエスト
 2’45” 完 「GS Pop Covers」 TECN-25702



<トーク3> 曲受けて~ダイナマイツは「トンネル天国」や「真夏の夜の動物園」などで知られてますが、ギターに後に村八分などで活躍した山口冨士夫がいたことでも有名。カップス同様、どちらかというとアメリカのR&B風なサウンドを意識してました。歌謡曲的な「恋はもうたくさん」は隠れた名曲。この曲はストーンズがカバーしてて僕らのところに届いたものでオリジナルはR&Bの大御所ルーファス・トーマス1963年のヒット。で、「ファイヤー」はGSの元祖的なバンド、57年にロカビリーブームの中で生まれ、60年代半ばエレキに転身。近年は通販番組でお馴染みな湯原昌幸さんをボーカルに迎えてカンツォーネ歌謡風なしっとり歌い上げ「雨のバラード」で人気に。曲は英国のアーサーブラウンの68年の全英1位全米も2位!作曲した相方のビンセント・クレインはこの後、自分のバンド、アトミック・ルースターをカール・パーマーと結成。最後の1曲は高い埼玉の生んだ実力派GSモップスです。鈴木ヒロミツ、星勝に率いられ独自の和製ロックを生んだ。カバーしたのはグランドファンクの演奏で有名なナンバー、ま、これもアニマルズ66年のカバーでしたが、ではモップス、68年のナンバー「inside Looking Out~孤独の叫び」

T-7~1”
M-7 孤独の叫び/モップス
 5’47” 完 「GS Pop Covers」 TECN-25702



     ここからKatchin’の「RUMBLE」へ (70年代モノのノーザンソウル)


 今夜のkenrocks Niteいかがでしたか?前半の大貫パートは日本のロック黎明期、グループサウンズ=GSがプレイした海外のあの頃の曲のカバーを紹介しましたがいかがでした?日本のロックの直接のスタートはここにあるとワタシは確信してます。それにしても当時のミュージシャンや一部のメーカー、事務所の皆さんの洋楽への熱意や先見性には脱帽です。これがなければバンドブームも和製フォークもないわけですから。お知らせなどありで~大貫からは週末土曜日の夜8時から関西のラジオFMcocoloのマサ伊藤先生監修のパイレーツラジオで久々に80年代のワタシ&スヌーピーのラジオ「全英トップ20」が2時間枠で復活しますので、聴いてみてくださいねー。今夜はこの辺で。お相手は大貫&カッチンでした。ではまた来週連休真っ最中のこどもの日5日に会いましょう。ADIOS AMIGOS!