これが今もDJで使う当時のシングルのジャケ。b面も当時ヒットした口笛ジャックの、まさに口笛だけの曲「口笛天国」。オリジナル曲じゃないデビューは異例でした。芸能界ですからねー。そのへんもGSの面白いところ。



後半のKatchin'のコーナー「RUMBLE」にゲストで出てくれたふるい付き合いの俳優でバンドもやるKEEくん。(真ん中)今話題の爆裂ムーヴィー?「ソレダケ」に出演した彼が語るその内容と監督、石井岳龍(元、石井聰亙)さんのことや映画の原点になったブラッドサースティ・ ブッチャーズのこととか、いろいろ出ました。





 昨日土曜日の渋谷OrganbarのLONDON NITEに大勢来ていただきありがとうございました。次回は来月7月25日土曜日に初めてリゾートな場所、江ノ島に。そこのオッパーラというお店でオールナイトでやります。自分も初めての経験なのでワクワクです。みんな、来てくださいね~~!!海遊びがてらに。(フジロックとカブッてますが、こちらは山じゃなく海です)


 さて、そういう今日この頃、ラジオの内容などここに紹介しておきます。今回はGS=グループサウンズの「単に懐メロ」じゃない日本のロックのルーツたる部分に焦点をあててお送りしました。模倣から始まった最初の「バンドブーム」それがGSブーム。そんな当時(1967頃)の話をCROSSROADSさながらに語り、音楽を聴いていただきました。反響は予想以上に大きく、みなさんにGSの真価を知ってもらえて未だに大ファンのワタシにはダブルで嬉しいことになりました。ラジオを聴いてもらえた上に、GSをきちんと評価していただけて!


 先日、木曜日放送のラジオ「Kenrocks Nite ver2」@interfm の内容などここに紹介します。みなさんの音楽生活の一助、あるいは参考になれば嬉しい限りです。 以下に選曲とコメンタリーをいつものように直張りします。
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Kenrocks Nite Ver2 ~ GSが歌った洋楽カバー~ 6.11OA 2015

 こんばんは、大貫です、カッチンです。さ、今夜もみなさんと愉快痛快な音楽の旅にいきましょうか。とりあえず、今夜は前半大貫のパートでは、リクエストの多いGSを特集。ただ、昔のバンド、そういうブームがあった、という話じゃなく、少し突っ込んでみますのでご期待下さい。しかし、ロンナイもすでに今週だからね、土曜日にオルガンバーでオールナイト。DJのみでのレギュラー開催で、ゲストにカッチンのゴールドマインでもおなじみ、そもそもがロンナイのお客でロカビリーナイトでDJしていたTAGO!くんほか多数でお送りします。2500円1ドリンクです。前売りなんてないから、普通に来てください。カッチンとかは深夜前、自分やヒカル、ショージさんは深夜過ぎです。お待ちしてま~~す!では、今夜はGS特集、この曲から。でも、これGSじゃないです。ゾンビーズ、イギリスの60年代のビートバンド。
T-1~12”
M-1 I Love You / The Zombies
3’18”「The Zombies Ultimate Best」 TECI-26254



<トーク1>  受けて、解説。ま、これがある意味今夜のテーマのネタ元。ゾンビーズは「テル・ハー・ノー」「シーズ・ノット・ゼア」などヒットの多いバンドでしたが、この曲65年にシングル発売されたけどそんなにヒットしてない。それがカーナービーツが日本語で歌いデビューシングルでいきなりの大ヒットに!ワタシも当時はカバーだなんて知りもしなかった。当時16歳のダラマー、アイ高野さんがアクション付きで「お前のすべ~て~!」と叫ぶところで少女たちが熱狂したのはよく覚えてる。その後68年にアメリカのピープルというバンドもカバーして、それが大当たりしたりね。
T-2~11”
M-2 好きさ 好きさ 好きさ / ザ・カーナビーツ
3’13”  「ファースト・アルバム」 TECH-20240


T-3~16”
M-3 ブーン・ブーン / ザ・スパイダース
3’03”   「ザ・スパイダース・コンプリート・シングルズ」 TECN-38587-8


T-4~17”
M-4 ブーン・ブーン / ザ・テンプターズ
2’53”  「ファースト・アルバム」 TECH-20238


<トーク2> 受けて解説~ま、いずれもカバーです。カーナビーツは先ほど言ったように漣健児サンが日本詩付けてデビュー曲として発表したもの。これはGSが海外の曲を多くカバーしていたとはいえ、珍しい例。普通はオリジナルでしたから。テンプターズのデビュー・シングルの「忘れ得ぬ君」と両A面扱いされたショーケンの歌う「今日を生きよう」が、アメリカのグラスルーツ、イギリスのリヴィング・デイライツがやってた曲「Live For Today」のカバーだというのくらいかな?ただ、アルバムにはカバー曲が普通にフィーチャーされてましたね。オリジナルだけじゃなく。自分はむしろそっちが聴きたいタイプのファンでした。ゴールデン・カップスは(ビーバーズもですが)そういう意味で、オリジナル曲以上にそういうカバーに力を入れていたバンドとして今でも知られてますね。カップス伝説のひとつとして。

T-5~34”
M-5 レディ・ジェーン / ザ・テンプターズ
3’49”   「ファースト・アルバム」 TECH-20238


T-6~8”
M-6 ミッシェル / ザ・スパイダース
2’31” 「ザ・スパイダース・コンプリート・シングルズ」TECN-38587-8


<トーク3> 受けて解説。ストーンズとビートルズね。まぁ、いろいろカバーしてたとはいえ、やはりあの頃から人気があったのはビートルズとストーンズなんだね。すでに世界的な存在だったから。あとは、モンキーズとかも。ただ、GSもタイプがあるから、そのへんでカバーというかコピーというか、ネタ元は割れるね。カップスなんかは基本、そんなに情緒的なものはレパートリーにしてない。「青い影」とか「アイム・ユア・パペッツ」とかバラード風なのもあったけど。ソウルやR&Bなんかが多かった。あのポール・バターフィールド・ブルース・バンドの「Walking Blues」をカバーしたりしてて、それでオリジナルのレコードが発売された、なんて逸話もある。自分はビーバーズから多くの影響を受けた。彼らはイギリスのR&B系のバンド、特にゾンビーズやヤードバーズが得意で、素晴らしい演奏だった。いわゆる「代償行為」ってやつ?本家は見れないけどその代わり、他の人の演奏で満足する、みたいな。実際十分なライブだったし。ここで紹介出来ないのが無念なくらい。では最後にアイドルだったタイガースの貴重なカバー。タイガースは基本、オリジナルでレコードでは通してました。カバーはライブとかではもちろんいっぱいやってたけど、当時レコードには入れない方針だったみたい。なので、会場に来ないと聴けない状態。自分もナマで聴いたことなかった。テレビとかくらいでしか。

T-7~17”
M-7 サティスファクション / ザ・タイガース
3’21”  「レア&モア・コレクション Ⅰ ~LIVEヒストリー編~」 UPCH-1130


T-8~11”
M-8 シー・シー・ライダー / ザ・タイガース
2’01” 「レア&モア・コレクション Ⅰ ~LIVEヒストリー編~」  UPCH-1130


※ここだけのコメント:カーナビーツの曲はラジオではCDからの音源を使用しました。普段DJではこのアナログ7インチを今も使用してます。両面とも当時のイギリスのヒット曲カバー。



タイガースのもうひとつのジャケ写は、1967年11月に発売された『ザ・タイガース・オン・ステージ」。その年の8月に行われたサンケイホール公演からのライブ録音。すごくストーンズに特化していたのがわかります。
ちなみに収録曲は以下の通り。ストーンズのメドレー以外に、M3~M6までがストーンズ曲。M7からM10までがオリジナル。M12は当時ハーマンズ・ハーミッツでヒットしたものでいわゆる「蛍の光」のアレンジ・バージョン。日本のGSの多くがエンディングに演奏してました。(映像がそれです)

1. ダンス天国~ラ・ラ・ラ
ダンス天国 ラ・ラ・ラ 02:52
2. タイガースのテーマ(モンキーズのテーマ) 02:12
3. ルビー・チューズデイ 03:18
4. レディー・ジェーン 03:20
5. タイム・イズ・オン・マイ・サイド 02:51
6. アズ・ティアズ・ゴー・バイ 03:49
7. スキニー・ミニー 03:29
8. 僕のマリー 02:58
9. シーサイド・バウンド 02:52
10. モナリザの微笑 03:13
11. ローリング・ストーンズ・メドレー
( エヴリバディ・ニーズ・サムバディ~ ペイン・イン・マイ・ハート~ アイム・オール・ライト
07:28)
12. アイ・アンダスタンド
参考映像~ Herman's Hermitsのバージョンによるもの。


 この後Katchin’の「RUMBLE」へ~今回は仲のいい役者でミュージシャン、渋川清彦ことKEEくんが出演作「That's It」(ソレだけ)の告知に来てくれました。

 いかがでしたか?今夜のKenrocks Nite ver2。GSというとなんか古い、昭和の懐メロとしか見られないけど、確かにそうではある。でも、違う見方も十分可能、というか、その方がはるかに面白い。当時、世界中に生まれたブリティッシュ・ビートのフォロワーの日本版で、歌謡曲の世界でしか活動の場がなかったので、独自の形態、進化をとることになった。そこを見てほしいね。週末土曜日13日、オルガンのロンナイお待ちしてます。GSもかけるぜ!来週はゲストにSoulclapが来ますよ。今夜はこのへんで、お相手は大貫&カッチンでした。また来週アディオス・アミーゴ!