ウソみたいなホントの話。GSブーム初期にはいかにも、なネーミングなバンドが多くいました。その典型がこの「東京」を冠したもの。男女がエレキに合わせて踊りまくる「エキサイト・ショー」などに出ていた東京ベンチャーズもありましたね。(今あるエド山口さんのバンドとは別もの)

 





 こないだのCROSSROADSのことは報告しましたが、そこでフリーで配布しているCDRについて少し。


 これは、もちろん、ココだけの、その時だけの専用のオマケみたいなもんです。もちろん、同じものを使い回しすることは滅多にありません。稀に、みなさんからの要望で、同じものをあえて作りお配りすることもあります。それでも、今までに、この10年近い間でも数回あったかどうか、という程度ですから、基本は一度きりですね。


 販売してほしいという声をよく聞きます。確かに多くのDJやイベント関係者の中には自分で選曲あるいはチョイスして多少作り込んだものを自作の「作品」として販売する人たちもいますが、自分は今のところ、そういうことは考えていません。まぁ、そういう要望がもっと増えて、しかも法的にも問題ない、ということであれば考えますけど。現状のDJ選曲による「作品」は基本、「海賊盤」ですからjasracのシールとか貼ってないですよね。今の著作権法が正しいとは必ずしも思いませんが、それでも、あえてそれを破るパンクな行動は今の自分にはムリなようです。


 それはさておき、こないだ先着10名の方にお渡しした「GS&その関連」の曲を集めた特製限定盤CDRは、タイトルを沢田研二さんのヒット?曲と同じ「GS I Love You」とさせてもらいました。まさにそれこそ、自分の正直な気持ちなんですから。その内容をここに書いておきます。

CROSSROADS May2015 ~ GS I Love You By 大貫憲章
M-1 プリーズ・プリーズ・ミー / 東京ビートルズ


M-2 僕のマリー / ザ・タイガース
M-3 真赤なジャケット / ザ・タイガース
M-4 シー・シー・シー / ザ・タイガース


M-5 忘れ得ぬ君 / ザ・テンプターズ
M-6 今日を生きよう / ザ・テンプターズ
M-7 ブーン・ブーン / ザ・テンプターズ


M-8 君に会いたい / ザ・ジャガーズ
M-9 タバコ・ロード / ザ・ジャガーズ


M-10 好きさ 好きさ 好きさ / ザ・カーナビーツ
M-11 デイドリーム / ザ・カーナビーツ


M-12 フリフリ / ザ・スパイダース
M-13 ノー・ノー・ボーイ / ザ・スパイダース
M-14 なればいい / ザ・スパイダース


M-15 赤毛のメリー / ザ・ガリバーズ


M-16 ラスト・チャンス / 内田裕也&ザ・フラワーズ


M-17 第2章 戦争の放棄 / 羅生門


M-18 SATORI Part.2 / FLOWER TRAVELLIN BAND

 以上の18曲入りです。もう少しいろいろなバンドを入れたいと考えてましたが、いざ選曲し出したら、コレも!アレも!となり、収拾がつかなくなり、結局上記のようなものになりました。意図は、いろいろ紹介するより、ここにあるように、例えばザ・タイガース。ヒット曲もさりながら、シングルのB面にもこんなにイイ曲あるぞ、ということを知らせたいとか、ザ・テンプターズやジャガーズ、カーナビーツの場合はオリジナルヒット以外にカバー曲もまじえて、こういうカバーをライブではむしろ多くプレイしたいたのがGSだ、ということを知ってほしくて入れたり、まぁ、ガリバーズ以降はちょいと毛色の変わったバンドやサウンド、企画なども含め、18曲目のFlowerでは、すでに時代はGSではなく70年代、ロックの時代に移っていき、かつてGSにいた人たちの一部は新たな音楽世界を求めて、そうしたロックの探求に舵を切ったことを示すものです。


 ここにはないですが、当日は「村八分」とか「裸のラリーズ」といった。当時話題を集め「先鋭」と評されたバンドの映像とその話をしました。どちらも数回ですがライブも見ていますから、その印象や周囲の評判、世間の認知度などもまじえて解説したりしました。68年頃から徐々にロック化が進行し、GSブームは急速に終わりを迎えていくんですが、それもまさに「時代の波」であり、「季節の変わり目」でした。でもただ消えておしまい、というのではなく、GSが蒔いた種子は確実に日本の風土に根付き、その後の音楽の礎となり、いろいろな果実をつけた、というのが自分が見て来た事実の一面です。


 ではまた来月、第4水曜日の夜9時半頃、渋谷のOrganbarでそういう音楽話をしましょう。