不思議なお兄さんからおじいさんになって、そのままあの世に旅立ったデヴィッド・アレンさん!天国でも摩訶不思議なパワーで楽しくやってくださいねーーー!!



サイケでもアシッドでもこのアレンさんにかかれば、すべてMAGIC SHOWみたいな感じに!






 昨日も自分のラジオ、Kenrocks Nite ver2を聴いていただきありがとうございました!毎週木曜日が待ち遠しい、という方が増えて嬉しい限りです。まぁ、とはいえ、かなり内容が内容ですから、アイドル~J-POPみたいなわけにはいかないですけどネ~。完全に ROCKとSOULとかの基本的に洋楽にスポットをあててやっていますから。


 でも、だからこそ、聴いてもらえてる、と思っています。普通のありきたりな内容にしたら、ほかの番組と変わらないってことですからね。自分たち(大貫&Katchin')だけの、独自性を打ち出して、アピールしていくのが狙いですから。ただ、音楽はいろいろなので偏狭じゃないと思いますし、むしろ超バラエティーに溢れたプログラムだと思います。時代もジャンルも関係なくお送りしてますから。


 で、昨日は、先日お送りしたカンタベリー系のイギリスの70年代頃の音楽にスポットをあててやったばかりでした。ところが、その時にはまだ分からなかったんですが、この13日に特集した中でも大きな存在のGONGというバンドのリーダーで、そもそもカンタベリー系なる音楽が、彼がいなければ始まっていなかったかも、というくらい影響力の強かったDaevid Allenが、77歳で亡くなっていたんです。それを収録後に知り、じゃあ、これも何かの縁だろう、ということで続いてGONG特集をおこなった、というわけです。彼らの音楽は基本、ジャズやサイケが入り混じり、しかもデヴィッド自身のオープンでちょいと変わったキャラクターもあり、「不思議系」な感じも十分です。小難しい理屈などいりません。彼のキャラの面白さを満喫してもらえたら最高です。


 彼の77年の人生は、波瀾万丈でしたが、それだけに死は惜しまれますが、彼にしてみたら、「もう十分やりたいことはやったよ!」なのかもしれませんね。今は彼が安らかに天国でフライング・ティーポットで遊覧飛行を楽しんでくれることを願ってます。
 では、昨日の選曲と自分の描いたコメンタリーです。
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Kenrocks Nite ver2 Gong ~ Daevid Allen Tribute 3.26 OA 2015

 こんばんは。大貫です、カッチンです。今日もまたお会いしましたね、アナタと!毎週毎週こうしてランデブーするのもいい感じですよね。今週で3月ともお別れ。でもなぜか淋しくないね。あ、そうだ!番組が続くからか!いつもこの時期ドキがムネムネしてばかりいたからなー、これまで。これもみなさんの応援のおかげです。4月からも変わらずご支援よろしくお願いします。さて、今夜の大貫コーナー、先週と大きく関わります。カンタベリー2回目、じゃあなく、ご存知の方もいると思いますが、紹介したゴングのリーダーで不思議ちゃんなアーティスト、デヴィッド・アレンがこの13日に亡くなっていたんです。それを知った時はもう収録した後だったから、間が悪かった、つーヤツですねぇ。これも何かの縁、彼の死を悼み、今夜はゴング=アレン追悼でお送りします。まずはゴングの原型になった彼と彼の奥さんのジリ・スマイスとを中心に生まれた69年、彼が31歳の時の音源「マジックブラザー」から、まさにゴングを予感させるタイトルの曲から!

T-1
M-1 Gongsong / Gong
  「Magick Brother」 VICP-61170


<トーク1> 曲うけて、解説など~元ソフトマシーンのデヴィッド・アレンが奥さん(当時は未婚)のジリと作り上げた世界。それがGONG。なのでこれがデヴューです。Woodstockのあった69年のこと。それってこないだも少し話したけど、ソフトマシーンのツアーでパリを訪れた彼らのうち、アレンだけが元々オーストラリア国籍なので、ビザの問題でイギリスに帰れなくなり、しばらくフランスで活動することとなり、生まれたのがゴング。フランスの新たなジャズ・レーベルBYGから発売されたというあたりも彼らの当時のありようを考える材料だし、ジリとのアシッド・フォーク・デュオみたいなニュアンスの曲がフリーキーな感覚で鳴っている。続いて、いよいよゴング本番!サックスのディディエ・マルハーブなどが中心。

T-2
M-2 Tropical Fish~Selene / Gong
 「Camembert Electrique」 VICP-61171



<トーク2> 受けて解説。ジリとアレンの共作。オリジナルは71年にフランスのBYGから発売された。それをイギリスのヴァージンが74年にリイシューして一般の目に留まる。なのでこのへんはアルバムの制作と発売順が必ずしも一致しない。このあと72年に「Continental Circus」というサントラが出ているけど曲は映画の監督と嫁のジリとで作っていて演奏はゴングなんだが、曲も雰囲気もほかのアルバムとは別路線という印象。で、ここからいよいよ本格的なゴング活動が始まる。73年にヴァージンから発売された摩訶不思議なイラストのジャケットで有名な「空飛ぶティーポット」。これはイギリスのマナー・スタジオでジョルジョ・ゴメルスキーのPで録音された。すでに英国に上陸したのだ。フランスと日本では多少ジャケが変更され76年に出ている。契約の問題なんだろうね。メンツも変わっていて、ティム・ブレイク(KDB)やスティーブ・ヒレッジが参加。アレンの宇宙志向やアシッドなヒッピーイズムのような思想がより具現化されてきた。で、ラジオノーム3部作の掉尾を飾るツトム・ヤマシタの作品みたいなジャケを思わせる、ピラミッドが宇宙空間に浮かんだ74年のアルバム「YOU」からトリップしちゃってまーす、な感覚のナンバーを続けて。

T-3
M-3 Witch's Song~I Am Your Pussy / Gong
  「Flying Teapot」   (Virgin 1st)  VICP-61172


T-4
M-4 A PHP's Advice / Gong 
  「You」 VICP-612174  1974



<トーク3> 曲受けて解説~ その後は一時ゴングを離れるも、77年のパンク時代に突如、新たな仲間とともに Planet Gongとして現れ、ライブ盤を発表。そしてやがてイギリスを離れアメリカに。79年にそこで若手を起用して作ったのが名前の通りニューヨーク・ゴング。HipHop初期の作品ハービー・ハンコックの「Rockit」を作ったり、ストーンズのベーシストでも知られるビル・ラズウェル、彼の「マテリアル」のメンバーのフレッド・メイヤーら。その後も90年代に復活したり、2000年代もあちこちでいろんあことを仕掛け、絶えずして聴き手を驚かせ楽しませて来た。今はご冥福をお祈りしたい!まさにElectric Hippieでした。

T-5
M-5 Jungle Windo(w) / New York Gong  
  「About Time」 VICP-61176




 ここからはKatchin'のコーナー「RUMBLE」へ 



 いかがでしたか?今夜のKenrocks Nite ver2? まぁ、77歳でなくなったのが早いのかどうか、それは本人にしか分からないけど、十分に人生を謳歌した人のひとりだと自分は確信してます。ブレない、というけどこの人こそまさに少しもブレずに最後まで自己を貫いた。
 ところで、来週はゲストが来ます!2回目の登場だけど覚えてます?ワタシがすご~~~く好きな日本の若手バンドで、ライブもイベントで出てもらったり、彼らに付き合いDJしたり、互いに交流してる4人組。その名もTERROR FAMILIA。物騒なネーミング?いやいや、あくまでテロルとは音楽の中で、ということです。音楽の中で革命を起こすぞ~~!!という気迫に満ちた女子1人に男子3人。その彼らがついに音源をリリースしたんです。ファンの1人としてかなりうるさく「出せ!出せ!」言ってきましたが、やっと報われました。みなさんもI-tunesで是非チェキってみて下さい。そして、来週の放送をご期待ください。
 さて、今夜はこのへんで、お相手は大貫&カッチンでした。ではまた来週、アディオス・アミーゴ!