今年も何とか無事に4月の番組改編期を乗り切りそうです。みなさんの応援の賜物と深く感謝します!今後ともこの個人的かつ独断的な、であればこそ、好きな音楽に骨まで埋められる音楽評論家稼業の神髄?をみなさんと共にエンジョイしていける、というモンです。これからもご支援よろしくお願いします。





 昨日のラジオKenrocks Nite ver2の選曲と自分の書いた資料用コメントをまたここに紹介させてもらいます。これがあなたの音楽生活の一助、参考に鳴れば嬉しい限りです。
 あくまで自分用に書いたものですから、間違ってる部分もあるかもしれないので、鵜呑みにしないように!確認してみてくださいませ。それもまた音楽の旅の「自力更生」です(笑)。
以下に貼付します。
****************************
Kenrocks Nite ver2 Canturbury Scene #1 3.19 OA 2015

 こんばんは、大貫&カッチンです。今夜も楽しい1時間。みなさんと音楽の小旅行に行けると思うとハッピーな気分になりますね。3月の半ば、いよいよ弥生も後半ですが、花粉症の自分には寒さが緩んで嬉しい反面、花粉も大量飛散でまさに「涙目」。でも、春の訪れを感じるのはウキウキですね。世の中はおかしなことばかり多いですが、このひと時、音楽に浸り心の洗濯タイム!前半ワタクシのパート、今夜はいよいよ「魔窟」とも言うべき世界「カンタベリー系」のご案内。まずは初回ですからあらましをサラっと。ではオープニングはいきなり音が悪いんですが、1967年のSoft Machineのライブから

T-1
M-1 Hope for Happiness (Version 1) / Soft Machine
 「Turns On - An Early Collection」MSIG-0938~9


  曲受けて解説。そもそもカンタベリーとは、英国イングランドの南東部ケント州にある宗教都市、中世から巡礼地であり、カンタベリー大聖堂は英国国教会の総本山で、周囲には多くの大学など教育機関がある町で自由な雰囲気の学生街というところ。
 60年代半ば、まだビートルズ、ストーンズなどビート全盛期の頃。多分にアメリカの先鋭的な「サイケ」に刺激された印象で、22歳のアーストラリアの放浪者、デービッド・アレンがカンタベリーに行って当時中学生のロバート・ワイアットの一家が経営する宿に居候。多くのジャズのレコードをロバートに聴かせていたという。
 そこで64年に生まれたバンド、ワイルド・フラワーズが起点。そこからソフトマシーンとキャラバンが生まれ、いくつもの枝別れ。サイケからジャズまであらゆる要素がひとつになった音楽性からALLMUSICと呼ばれたり。66年にアレン、ケヴィン、ワイアットにマイク・ラトリッジでSoft Machineが生まれ、ここからカンタベリー系の流れが始まったと言っても過言ではない。

T-2
M-2 Shooting At The Moon / Kevin Ayers
 「Shooting At The Moon」 TOCP-67358


T-3
M-3 Golf Girl / Caravan
「In The Land Of Grey And Pink」 POCD-1834  ’71 3枚目


                     
  曲受けて、解説あり~ ケヴィンは70年のソロ後、Mike Oldfield, David Bedford, Lol Coxhill, Mick Fincher, the folk singer Bridget St. John and Robert WyattらをメンバーとするThe Whole Worldを連れツアーに。そのままスタジオ入りして本作を。カンタベリー系の代表作の1枚。
 ベッドフォードのClassicalなシンフォニックさばき、オールドフィールドやコックスヒルの柔軟性が秀逸。「In The Land Of Grey And Pink」はキャラヴァンの3枚目。ここのメンバーはリチャード&デイブ・シンクレア、パイ・ヘイスティングス、リチャード・コフランでバンド自体は68年結成。彼らの作品中、一番ポピュラーな作品。この後デイブが抜けてスティーヴ・ミラーというkydを加えて「Waterloo Lilly」(’72)を発売。入れ替わりが激しいバンド。そしていよいよ謎の飛行体ゴング。

T-4
M-4 I never Glid before / Gong
「Angels Egg」 VICP-61173



 曲受けて解説。73年の最も自分の好きなアルバム。レディオノーム三部作の真ん中。(Flying Teapot~This~You」。ここでは8人組、フランス録音でミックスをイギリス、オックスフォードにあったヴァージン・レコードのボス、リチャード・ブランソンが所有していたスタジオ、The Manorでミックス。 あのヤードバーズ音源などたくさん持ってたフィクサー的なジョルジョ・ゴメルスキーの指導のもと。
 何よりスティーブ・ヒレッジの曲で彼のギターが堪能出来るのが嬉しい。
 そして、最後に登場は元マッチング・モールのGのフィル・ミラーを中心にドラムで元ゴングのピプ・パイル、フィルの弟で初期キャラヴァンにもいたスティーヴ(kyd)(ここでは元Eggのデイヴ・スチュワートに変わっている)、そしてキャラヴァンのベース・ボーカル、リチャード・シンクレア、らによる究極のカンタベリー的ジャズ&フュージョンなハットフィールド。無機質でも人肌の温もり&たおやかなメロウさがサイコー。フュージョン嫌いで、こういうの基本あまり聴かない自分にもコレは別モノ。

T-5
M-5 Lobster In Cleavage Probe / Hatfield & The North
「Hatfield & The North」 VJCP-98006



 この後カッチンの「RUMBLE」コーナーへ


 いかがでしたか、今夜のKENROCKS NITE Ver2は?私のパートは噂の謎に包まれたカンタベリー系UKサウンドをちょっとかじってみました。まだまだ奥が深いので1回じゃ何ともね。サワリでした。ご感想などこちらまで~rocks@interfm.jpです。お知らせは~3/25(水)渋谷Organbarでの大貫ロック体験談ビデオジョッキー「CROSSROADS」。21:30-23:00 ¥1500よろしくです!さすがにカンタベリー系はやらない、と思ったけど、思い直してこのへんとかフリーとか英国ロックのキモをやりますのでよろしく!
 今夜はこのへんで。お相手は大貫憲章&Katchin’でした。ではまた来週、アディオス・アミーゴ!