70年代には多くのミュージシャンやセレブリティーなどの作品を手がけた。モンローやジャッキー(ケネディ夫人)は60年代の作品。


彼を世に送り出すことになったかの有名な「キャンベルのスープ缶」シリーズ


会場内に設置された「FACTORY」の再現された部屋の一部。


展示場の入り口に置かれたクルマ。もちろんウォーホルが刷毛で手塗りしたBMW。車種はM-1というものだそうです。ラリーカー仕様みたいですね。


ロック・ファンにはお馴染み。ストーンズの「Love You Live」のジャケ。これも作ったんです。








 すいません!もったいぶった見出しで。


 たまにはこういう手口、レトリックもいいかな?と思って。人気のブログ作りの手法、とかいうのに出てたりしますよね、こういうやり方。普段はまるで気にしないんですが、まぁ、気まぐれですから、この連休ラストで「使用」してみました。ガチョ~~~ン!


 その連休も今日でおしまいですが、みなさんはどう過されてましたか?人それぞれでしょうが、自分みたいなフリー(ター)は平素とそんなに変わること無く、日々淡々と生活してました、という方、多いんじゃないでしょうか?周りだけが変わっているだけで、都内の道は夜間はホントに空いてました。おかげでスイスイ走れて時間も読みやすくて大助かり。工事もお休みですからね。


 で、そんな自分ですが、一応お休みの時らしいことはしました。美術館に出かけたのがそれです。そんなの日常でも十分出来そう、と言われれば、まあ、そうなんですが、正直言うと、奥さんがこの連休中に終わっちゃう展覧会がある、というので、しかも、ウチからわりと近いので出かけました。六本木ヒルズの森ビルの中にある「森美術館」へ。そこで開催されていたのが、「アンディー・ウォーホル展」でした。概要は以下に↓
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ミスター・ポップ・アート、国内史上最大の回顧展

ポップ・アートの旗手、アンディ・ウォーホル(1928-1987年)は、米国に生まれ、消費社会と大衆文化の時代を背景に活躍した、20世紀後半を代表するアーティストです。デザイナー、画家、映画制作者、社交家と多様な顔をもち、ジャンルを超えたマルチクリエーターとして活躍しました。
本展は、700点におよぶ初期から晩年までのウォーホルの作品と資料を包括的に紹介する、日本では過去最大級の回顧展です。作家の主要シリーズを網羅した本展はウォーホルを知らない人には「入門編」となります。また、《人体図》をはじめ、日本初公開の作品も多数含まれる本展は、ウォーホル通が見ても新たな発見や驚きがあることでしょう。
森美術館10周年記念展
アンディ・ウォーホル展:永遠の15分
会  期:2014年2月1日(土)-5月6日(火・休)
会  場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)

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 自分にとってアンディー・ウォーホルは、ちょうど彼が注目を集めていた60年代にリアルタイムで多感な青春時代を過ごしたので、その頃から興味は十分でした。いわゆる「ポップ・アートの旗手」で、美術の世界にそれまでなかったまったく新しい概念、価値観を持ち込んだ人のひとりで、一番の人気者、スーパースターでした。加えてアートの世界だけではなく音楽や演劇、映像の世界まで進出し、ニューヨークから新たな文化の地平を拓く男、として大いに脚光を浴びていたものです。言うまでもなくルー・リード率いるヴェルヴェット・アンダーグラウンドを見いだし、サポートしたというエピソードは今や「伝説」。


 そんな彼について、多くの人たちが語り、あまたの書物が生まれ、さまざまな議論や論争さえ生まれましたが、そういう世代に嫌気がさしたのか、1987年に58歳で亡くなっています。50年代の商業デザイナーの10年余の間に、彼は世界が仰天するような「アーティスト」になり「時代の寵児」と言われるまでに成り上がったわけですね。作品について細かく解説は出来ませんが、何にしろ彼の始めた「アート」は言われるように「日常の生活」からのファインアートへの挑戦であり、激突であったわけで、あの有名な「キャンベルのスープ缶」のシルクスクリーンの版画のアイデアもそうした彼なりの視点から生まれたものという。


 実際、60年代は今にして思えば、あらゆる「文化改革」が猛スピードで行なわれた時代だった。音楽に限らず、ファッション、クルマ、家電、映像、演劇、通信、情報など多岐に渡り大きな変革が起こり、人々の意識までもがそういう意味では劇的に改革開放された、と言えるかもしれない。


 正直なところ、ヒルズは好きじゃない。なんか体質的というか、イメージとしてバブリーだし、金権主義の総本山みたいだし、そういうところに行きたがるのはそういう世界に憧れたり、触れてみたいという覗き見趣味な気持ちの悪い精神構造の持ち主なのだ、という思いも強く、粋でもオシャレでもなく、単なる「田舎者」気質の権化みたいな場所だと感じている。ヒルズ族なんて言葉もイメージをさらに悪くしたし。金ボテの成金趣味、というのが自分には耐えられないのだ。実際は違うのかもしれないが、そういう問題ではなく気持ちの中ですでに確信になっているので如何ともしがたいのだ。なので、本当ならヒルズじゃなく、同じ六本木なら新近代美術館とかでやって欲しかった。まだまだ言いたいこと山ほどあるけど、今回はこれくらいで。


 今年の冬2月から始まったこの回顧展も今日5月6日で閉幕となった。ウォーホルの再評価、というのはこれまでに何度も行なわれたが、本や映像でのそうしたムーブメントも結構だけれど、やはり実物を見る、というのが一番。そしてそれを自分がどう感じるか、だ。解釈は自由だし、人それぞれ。そういうのがウォーホルらしいと思う。もしかして知らない人のために、彼のサラサラの白髪ならぬ銀髪はもちろんカツラです。


 で、自分はああだこうだと言ったんですが、この回顧展を体験してどうだったのか?それは、場所やお客さんはどうあれ、ウォーホルは今でも自分のヒーローのひとりだ、ということ。すごくカッコいい!クールでクレイジーだ、ということに変わりはないです。


 日本でもこういうのが!