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リキッドでのライブでは自分の「想定外」とも言える素晴しいプレイを披露。


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とても長いこと「休業」していたとは思えないステージで、おおいにファンを沸かせていました。


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ライブ終了後に行なわれたファッション・ショーにもゲスト出演!この衣装だよね、やっぱり。




 こないだ、リキッドルームで行なわれた女子イベント?「FACTORY GIRL」で、自分の好きだったガールズ・バンド、THE LIKEがいきなりの来日でしかも、ライブまで行なう、ということで、その日、DJで参加したUCARY VALENTINEちゃんに無理矢理ご招待してもらって(チケットがSoldOutだったので)出かけた、ということは先日お話した通りです。


 でも、書いた内容にいくつか誤りがあり、それを知り合いに教えてもらったので、お詫びをするとともに、改めて訂正して書き直すことにしました。とはいえ、記事全体はおおむね自分のあの日の感想/印象でしたから、そこは間違いないところなので、直すのは彼女たちのキャリア(ほとんど触れてませんが)とか、使用した写真のコメントの間違いなどを修正する感じです。


 THE LIKEが活動し始めたのは、今からもう10年以上も前、2001年のことだったようです。そもそもの始まりは、ボーカルのエリザベス(ニックネームはZ)とテネシー(ドラム)の二人がカリフォルニアはLAで出会ったこと。そのエリザベスは、ゲフィン・レコードの人気プロデューサで会社の幹部でもあるトニー・バーグの愛娘で、テネシーはエルヴィス・コステロのドラマーのピート・トーマスが父親という、ある意味音楽的セレブな環境に生まれ育ったんですね。そこに同じくプロデューサーでミュージシャンでもあるミッチェル・フルームの娘のシャーロット(ベース)が加わりTHE LIKEの原型が誕生したというわけです。で、ロングヘアーで歌っている写真に、これが最近の彼女たち、と書いたんですが、それが大間違いで、あれがその始まりの頃のトリオでのTHE LIKEの姿なんだそうです。
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 そんな彼女たちがレコード・デビューしたのは2002年で、やはり環境のなせる業か、ゲフィン・レコード参加のインディーレーベルからEPをリリース、その後1年に1枚のEPリリースというペースで、2005年に遂にアルバム『Are You Thinking What I'm Thinking』を発売し本格的にシーンに乗り出した。その後しばらく何のインフォもなく一時は解散説が出たほど。しかし、彼女たちはまさに彼女たちのペースで活動していたようで、2009年になり、ベースのシャーロットが抜けて、新たにレニー・レーンとレイナ・ジェロニモが加入。ところがほどなく、レニーがやめることになり、代わりにアニー・モンローが参加して、今日の4人組が完成したというわけ。
 時期を同じくして、今度はエイミー・ワインハウスとの仕事で人気のマーク・ロンソンがプロデュースを担当することに。その彼のアイデアで、イメージを一新し、60年代のロンドンの流行だったMODを意識したものに。ファッションやメイクはもとより音楽的にもそういうムードのチャッチーでポップなサウンドに変化していった。セカンド・アルバム『リリース・ミー』ではこの試みが大成功で、彼女たちの人気は桁違いに急上昇。今後の活躍がおおいに期待された。


 ところが、その1年後の2011年の5月、彼女たちからFACEBOOKを通じていきなりの「活動休止宣言」が一方的に出され、自分をはじめ多くのファンの失望の声が世界中で上がった。実際何があったのかは分からないが、彼女たちがライブというかツアーみたいなことをしていないのには、多少不自然さがあり、バンドの状態がうまく行ってないのでは?という声も出ていた。


 それが、また、いきなりの今回の来日&ライブで、にわかには信じられなかった。いくら何でも急過ぎるし、ブランクが相当あって、ライブなんか出来るんだろうか?という声が多くあった。ぼく自身、そういう疑問は拭えなかった。だからこそ、見に行ってこの目と耳で確かめたい、と強く思ったのだ。それが、フタを開けてみたら実にキチンとしたステージであり、バンドとして十分機能したパフォーマンスだったのだから、驚いたし、嬉しくもあった。特に、曲の良さ、歌の良さは短いライブであったが、ハッキリと感じ取れた。まさにすべてが「想定外」な今回の来日だった。


 くだんの知り合いによれば「日本でならまたライブをやりたい」と彼女たちはしきりに訴えていたという。その理由は分からないけど、嬉しい話だし、是非実現してもらいたい。日本限定ライブなんてすごく嬉しいし、いい感じ。未だに日本に来ることを嫌うアーティスト/バンドもあるというのに、彼女たちは「日本でならやりたい」んだからね。その日を待ちたい。