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左が新しいモデル。自分にはどう見てもこれまでの方がカッコいいと。。。

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74年、彼がイギリスで録音した最後のソロ。

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こんなスタイルが不思議じゃないどころか、似合っちゃうのも彼ならでは?



 来週は恒例のイベント「CROSSROADS」が25日の水曜日にあります。そこんとこ、お忘れないように、よろしく!な~んて、普通に告知するいたいな書き出しですよね?確かにお知らせはします。今じゃないですが。


 今日の話題は、みなさんもうすでにニュースとかで聞いて知ってるかもしれませんが、わりと身近な世間の豆知識みたいなヤツです。


 伊勢丹は知ってますよね?そう、新宿にあるデパートの。今は同じところにあった三越と合併して、社名は三越伊勢丹ホールディングス、って言うらしいです。まぁ、そんなことはここではどーでもいいんですが。問題はその伊勢丹のシンボル、トレード・マークである、いわゆる「伊勢丹チェック」と称され人気だった包装紙や紙バッグなどでおなじみの、そのチェック模様がマイナー・チェンジされる、ということ。まぁ、これもどーでもいいようなことですが、自分は中学生の頃から新宿には足繁く通い、あちこちで楽しい思いをして来たので、愛着があるんですね。


 新宿自体、そしてその街を代表するデパートの伊勢丹にも。で、今回のモデルチェンジはちょっとしたニュースなわけです。そもそも、これまでのあの緑が下地で黄色、赤とかわりと濃い色調のクラシカルなイメージのタータン・チェックが、自分の伊勢丹のイメージそのものでした。なんか英国風でもあり、クリスマスっぽい感じもしたりで、イメージ戦略にまんまとハマっていたんです(笑)。


 それが、この10月30日、水曜日から新しいチェックに変わる、というんですからもうビックリ!元々あの伊勢丹チェックは、実際にスコットランドの実在する柄をヒントにして生まれたものです。(「マクミラン/ア ンシェント」の色と柄をアレンジしたもの)
 で、去年の11月にはそのスコットランド・タータン協会から、長年にわたり日本におけるタータンのプロモーションに貢献したとして、タータン・アワー ド全6部門のうち、「Best use of tartan in packaging(パッケージ部門)」 において、他部門に 先駆けて世界で初めて受賞したほど本家も認める意味のあるものなんです。で、これを機に、伊勢丹は今まで使い続けてきたタータン(もともと「マクミラン/ア ンシェント」の色と柄をアレンジしたもの)から改めて布地を織り、オリジナルの「 マクミラン/イセタン」としてリ ニューアル。全世界のタータンを一括統制するため、スコットランドが国として管理するスコットランド・タータン 登記所に、正式に登録した、ということなんです。

 たかがパッケージされどパッケージ。ある意味こんなに由緒正しきデザインのパッケージなんて、そんなにあるものじゃないですよね。しかも、一般に知られ、人々の生活の中にまで入り込んでるなんて。ここまでは報道をそのままお伝えしただけです。じゃあ、何が言いたいのか?それは、そのリニューアルしたデザインが自分的にダサい、カッコわる~、イメージじゃないからです。もちろん、見慣れてないだけかもしれませんが、でも、新しいのは、格調がないし、なんかパステル調で伊勢丹じゃなくてもほかにありそう、なんですよね。


 で、さらにこだわると、元来このタータン・チェックというものは、イギリスの伝統的な王家などに伝わる家紋とも言うべきある種の紋章のようなもので、家々によって微妙に図柄や色合いなどパターンが異なるんです。ロックの世界でも70年代半ばころ、人気アイドル・バンドのベイ・シティ・ローラーズにより世界中にタータン旋風が吹き荒れました。しかし、それだけじゃないんですね。ローラーズより早くからタータンを意識させてくれたロック・シンガーがいました。それがロッド・スチュワートです。彼はスコットランドの出身で育ちはロンドン/イングランドでしたが、故郷への愛着は強く、名前のスチュワート家のタータン・チェックにもその思いを寄せていました。その代表的な例が。彼が1974年に発表した5枚目のソロ・アルバム『スマイラー』(Smiler)です。そのジャケットのデザインはまさにタータンそのもので、彼の心のうちを写し出しているものです。もっとも、スチュワートと名がつくタータンはおそろしくその数が多くて、スチュワート家は12世紀にスコットランドに渡ったノルマン人を先祖に持ち、多くの王を輩出した家系と言われています。彼が貴族かどうかは別にして、イギリスの長い歴史を感じさせる人物のひとりであることは間違いなさそうです。


 長くなりましたが、タータン・チェックで自分がピン!と来るのは伊勢丹とロッドとあとひとつなんですね。そのあとひとつ、についてはみなさんからご希望あれば書いてみたいと思います。もったいぶってるんじゃなく、ここではもうスペースがないのと、そんなに引っ張るのか!?という意見もあるでしょうから。リクエストあれば、ということにしときます(苦笑)。

1曲。Rod Stewartのそのアルバム『Smiler』から。黒人ソウル/ポップ・シンガーでロッドにも大きな影響を与えたサム・クックのカバーをどうそ。