昨日は毎月恒例のロックな夜話会「CROSSROADS」に多くの方に来ていただき感謝します。自分の、ほぼ脈絡のない、あちこちに飛び回るトーク/コメンタリーに耳を傾けてくれ、自分も嬉しい限りです。


 しかし、ロックの話というと、なんとなく難しいような印象があるかもですが、自分のこの会はそういうこと一切ありませんから。てゆーか、むしろ、学究的な関心で来られた方はガックシかもですね。歴史的なこと、社会的なこと、そしてもちろん、音楽的なことは話しますが、細かいデータなどなく、自分の曖昧模糊たる記憶の中から適当にきまぐれに取り出して、ひらめきでトークしてます。話があちこちに飛んだりするのはそのためです。


 昨日は基本はルーツの旅で、黒人音楽、それもR&BとかR&Rの根本あたりから、そこから流れて来ているもの、影響を受けたもの、などという感じでやりました。ロバート・パーカーというニューオリンズ系の実力者シンガーとそのライバルでベスト盤の解説をThe Clashの故ジョー・ストラマーが行なっているリー・ドーシーとか、「スタガー・リー」で知られる男性歌手ロイド・プライスやディキシー・カップス、シャーリー・エリスとかのポップ人気歌手などから一転して白人ロックンロールのアイドル?エルヴィスまで本当にいろいろ。


 そこからアメリカの代表的なロック/ソウル・レーベル、アトランティック/アトコについて、二人のユニークな社長さん、黒人音楽好きなジェリー・ウエクスラーと商売上手でロックにも関心を抱いていたアーメット・アーティガンのこと。そのアトランティックの専用スタジオとしてアラバマの田舎町に作られたマッスルショールズのこと、などなどいろんな分野にわたり2時間くらい映像を交えながらお話させてもらいました。ソニー&シェールのシェールが1969年にそのマッスルショールズにてレコーディングしたスワンプ・ロックの名作「3614 ジャクソン・ハイウェイ」(ATCO原盤)とかを具体例にあげたりしながら。


 話が長過ぎて時間超過して、ご迷惑をおかけしたかもしれないですが、よくあることさ、と笑って許して、やってください。では、また来月オルガン・バーでお会いするのを楽しみに。最後に「よくあることさ」を聴いてやって下さい。「It's Not Unusual」By Tom Jones