大貫憲章オフィシャルブログ「BOOBEE」Powered by Ameba 



 こないだ、GRCでサトルくんがぼくの後にDJしたんですが、その時に最初に彼がかけたのがChris MurrayのバージョンのThe Clashのカバーの「ジェニー・ジョーンズ」でした。それは知っていたんですが、その次にかけたのものには、思わずドッキリでした。

 彼のCDRにはVicとだけ記されてましたが、それが誰かすぐに分かりました。ぼくも7インチを何枚か持ってますし、去年来日した時に、仲間のバンドZOOT16とも一緒にやったり、もちろん、サトルくんともツルんでたりしてましたから。

 ハイ、それではその人、Vic Ruggieroなんですが、簡単に紹介します。もう、ベテランですね。80年代から活動しているアメリカのスカ・バンド、The Slackersのリーダーでシンガーです。副業というか、他でもいろいろな人やバンドとも共演していて、ソロもやってます。彼を一躍有名にしたのは、Rancidとの共演でしょう。彼らの98年の話題作『Life Won't Wait』でオルガンなどで参加して、その後もTransplantsともやったり、ティム絡みの仕事は続いていました。近々の作品『Let Dominos Fall』にも参加しています。

 そのVicの何にドッキリしたかというと、曲がThe Clashの「しくじるなよルーディー」(Rudie Can't Fail)だったからで、加えて言うなら、そのアレンジがバツのグンだったからです!
 単にスカ・アレンジではなく、てか、それならマンマですからね。ではなくて、明らかにニューオリンズ風味のセカンド・ライン系、もっとはっきり言えば、ストーンズのカバーしたバディ・ホリーの「Not fade Away」のリズムを強引に使ったスタイルでやってたんです。

 まさにThe Clashのルーツを理解している彼だからこそな、グルーヴィーでロッキンなスカ・チューンです。そして、それが彼の新作に入っていることを知り、ほかにも面白い彼ならではというカバーがあり、こりゃ、みんなに聴いてもらいたいな、と思ってここに紹介しました。ご一聴あれ。

 一応発売元のコメントも載せておきますね。
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日本でもThe Zoot16 G・B VERSION、グッドラック ヘイワとの共演で素晴らしいソロライブを披露し、話題を呼んだThe Slackersの Vic Ruggieroの2008年の来日時に録音した来日記念ソロアルバム!今作は彼独特のブルージーな心地良いサウンドからジャジーなボサノバ調まで幅広いサウンド10曲を収録した日本録音アルバム!ギター、ドラム、ハーモニカなど全ての作業を一人でおこない様々なジャンルを取り入れた素晴らしい10曲を収録!The Slackersの名曲「Old Days」, The Clashの「Rudie Can’t Fail」, muddy watersの「I just want to make love to you」, 日本では青い影で有名なProcol Halumのカバーも収録!
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 だそうです。でも、その通り素晴らしいですから。