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72年のシングル盤「コート・イン・ジ・アクト」B面は名曲「レディ・エレノア」です

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自分の書いた解説ですが、今改めて読むとなんだか気恥ずかしいですね~。


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これがデビュー・アルバムの『NICELY OUT OF TUNE』 70年の暮れに出ました。 




 レコードを整理しているといろいろな思いがけないモノに出くわすのはよくあることです。今回、ここに紹介したものもそういう1枚です。

 バンドは今も現役で活動しているイギリス(スコットランド)のフォーク・ロック・バンド、リンディスファーンといいます。
 ぼくが彼らを知ったのは、彼らがカリスマというレーベルからデビューした時、1970年頃ですが、そのデビュー・アルバム『NICELY OUT OF TUNE』はちょっと前に国内で紙ジャケ・シリーズでリイシューされ、その解説もやらせてもらいました。

 ここに紹介するのはそれではなく、当時のシングルで「コート・イン・ジ・アクト」というナンバーです。多分そうじゃないかな?と思ってジャケットの裏を見たら、ぼくが解説していました。72年の彼らの初来日の前のものです。その来日時も通常のコンサートはもちろん、確かNHKで公開録音されたスタジオでのライブも見ました。あの頃はNHKは海外のいろいろなバンドをスタジオに招いて番組にしていましたね。グラハム・パーカー&ザ・ルーモアとかも見ましたが、かなりいいライブだったように記憶しています。

 72年といえば、今からもう37年も昔のことになりますが、音楽の素晴らしいとところは、そういう時空を一瞬で超えて、あの時代のあの時間に戻してくれるところです。記憶はだいぶ曖昧になっていますが、その体験の素晴らしかったこととかは心に焼き付いてるんですね。

 そういう音楽の瞬間に出会えたことが、ぼくにとっては何よりの喜びです。そして、それは、言うまでもなく、すべての音楽ファンに共通したものだと確信しています。最近の音楽は揮発性が高い、と友人の近田春夫くんも言っていましたが、ぼくもそう痛感しています。瞬間的にはグッと来るんですが、長く記憶にとどまらないものが多いんですね。音楽の聞き方は人それぞれですが、それでもやっぱり、心にしみ入る人生の友になるような付き合い方をしていきたいと、この昔のシングル盤を見つけて、改めてそう実感しました。