大貫憲章オフィシャルブログ「BOOBEE」Powered by Ameba
「ロックンロール黄金時代」の収録されている同名のアルバム。国内(ソニー)で紙ジャケ再発されてますから、すぐに手に入るんじゃないかな。



どれくらいの人たちに知られているのかわからないけど、まぁ、今では、よほどのイギリスのロック・ファンでもない限り、名前さえ知らないという感じでしょうか。

 70年代初めのイギリスで、一部で人気を集めたバンド、MOTT THE HOOPLEがなぜかこの秋、10月に再結成してロンドンでライブを行うとのこと。それを知ったのは、ぼくらの音楽仲間によるメールでなんですが、すでに彼らはそのライブを見に行く予定で、同志を募ってました。ぼくの気持ちは、今のとこ、半々くらい。同じ世代の音楽仲間との旅行なら楽しそうだけど、そこまでしてMOTTを見る必要あるの?って気持ちもあるから。

 かつて、日本で彼らのレコードが発売された時に解説を書いた記憶はあるんだけど、どの作品に書いたのか、が今イチ不明。初期の彼らはセンスもテクもいいんだけど、いわゆる「決め手」に欠けた存在だった。プロデューサーで彼らの後見人であったガイ・スティーブンスのアクの強い個性もヒットには無縁だった。でも、その頃の彼らに一番愛着を感じているのが自分なんだけどね。売れないけど、自分的にはクールなバンドで。ジャケットもカッコよかったし、イアン・ハンターのロッド・スチュワートばりのしわがれボイスにボブ・ディラン風な歌声もイい感じだった。

 69年からスタートし、72年デヴィッド・ボウイに見いだされ彼が書いた「すべての若き野郎ども/All The Young Dudes」がヒットしてから一躍脚光を浴び、74年に解散するまでわずか5年あまりの期間だったが、ロック・ビジネスの大海での浮き沈みを身をもって知ったとすれば、決して短い時間ではなかったのかもしれない。

 THE CLASHが結成された時に、メンボのコメントに「モットのようなバンドが好きなヤツ」という一行が記されていたという逸話は有名だ。そして、実際、彼らは名作『LONDON CALLING』のプロデューサーに、ガイ・スティーブンスを起用した。そのへんのつながりが、今回のツアー行きの大きな動機付けになっていることは明らかだ。

 まだ、少しは時間的余裕があるんで、考え中です。下の映像は晩年のヒットで今もDJでたまにかけるし、ハイロウズもカバーしてました。昔、ここでも紹介した「LONDON NITE DISC GUIDE」にも載っています。ELO以外にもこういう曲書けるミュージシャンいるんですから。