大貫憲章オフィシャルブログ「BOOBEE」Powered by Ameba
『GIVE OUT BUT DON'T GIVE UP』94年の作品だから、もう15年も前のこと。でもでもタイトルも南軍の旗印のジャケも、ヒットした「Rocks」含めヨレヨレのサザン・スウィート・ロケンローてんこ盛りの中身も、とにかくカッコよかったデス。いや、今もカッコい~~んデス!



 いよいよ、この月末(東京は28日、29日にZEPP)にまたまたイギリスのロックン・ロール・クレイズなお兄さんたち、ボビー・ギレスピー率いるプライマル・スクリームがやって来ます。

 なんて書くと、いかにも熱心なファンみたいだけど、まぁ、確かに好きなことは好きですが、ライブには行かないですね~。時間帯がぼくの起きている時間じゃない普通のライブ時間帯なんで、行きたいけど、行けないんですよね。もちろん、自分のせいですけど。日本ももう少し開演時間を遅くしたライブをやってもいいんじゃなかと思うんですよね、自分の都合とはいえ。海外だと、午後9時からとかなんて普通にありますものね。
 日本は「夜遊び」文化には門戸を開放しないシステムというか、政治姿勢なんですかね。

 それはさておき、プライマルの「Rocks」が大ヒットした『GIVE OUT BUT DON'T GIVE UP』以後、「Country Girl」がヒットした『RIOT CITY BLUES』までの5作品が今月14日に国内盤紙ジャケでリイシューされました。
 今でも「Rocks」はDJでよくプレイするし、その曲の入ったアルバム『GIVE OUT ~』のほかの曲もいろいろなところでしばしば使用します。ご存知の方も多いと思いますが、あのアルバムは明らかに『LET IT BLEED』前後のストーンズを意識した作風で、実際、60年代後期から70年代にかけてメンフィス・ソウルなど米南部のソウル・サウンドをメインに、クリームやデレク&ザ・ドミノスなどをも手がけてぼくらロック・ファンに馴染みのあった白人プロデューサー、故トム・ダウド(02年没)にプロデュースを依頼しています。

 この数年、彼らはバンドとして明らかにそのへんのサウンドを自分たちのスタイルとし、先の『RIOT CITY BLUES』や昨年リリースされた『BEAUTIFUL FUTURE』などでそれを実証してみせ、ライブでも、そのへんのロケンローな猥雑さを見事エンターテイメントに噛み砕き、パーティー感覚のショウを展開しているみたいで、昔のヤケクソでダメダメなイメージとは随分違っているようですが、ぼくはその頃の彼らが案外好きで、まさに英国版「青春の蹉跌」みたいなジレンマいっぱいの暴走列車的な感じが、ドキドキでした。

 ともあれ、この来日と紙ジャケ・シリーズで、もう一度PRIMAL SCREAMを再確認してみるのは、音楽ファンであれば、とても楽しく意味あることだと思いますが、いかが?

 ちなみに、明日21日、西麻布の交差点付近にあるクラブ「328」で11時と1時からの2回、DJやりますが、テーマは「ロックン・ロール」ということで、ぼくなりのロックン・ロールをプレイしますので、お時間あれば「夜遊び」しに来てみてください。ぼく以外にもDJは数人います。