タマムシの様な | 両軸愛者 ~引金派~

両軸愛者 ~引金派~

I am the bone of my bait casting reel .
――― 体は両軸で出来ている

僕がその方と知り合った時にタマムシみたいな輝きを持つ方だと思いました。




玉虫色という表現は曖昧の喩えみたいに言われますが決してそういう意味ではありません。


タマムシの様にどの様な角度、切り口から見ても違った色で魅せる釣りをされる方だなと、しっかりと己を持ち、常識に囚われず、綿密かつ緻密で計算されたテクニックに、強さや豪快さといったパワーも兼ね備えたとても洗練された方でした。


釣りメーカーのテスターやライティングに関わられていたのに、その素振りを一切見せない所がまたカッコよく、これまで釣りが上手い人とは沢山出会ってきましたが、その中でも尊敬出来る方というのは数える程です。


そのタマムシ色のスタイルこそ尊敬や憧れはありましたが、釣りの在り方やマナーやモラルそう言った部分では同じ方向を向いていて、そういうのを後世に伝えるべく非営利の釣り教室をやろうと言っていた事がありましたが、教室の生徒になりたいと申し出たら「1番酸いも甘いもご存知の方が何を仰る!?」と一喝され、アナタは生徒側じゃないと言われた時は嬉しかったですね。


僕は本当に何でもない釣り人なのに、いつも真摯に話に耳を傾けてくれて、何が面白くて何処が凄いとかコチラが言葉に出来ない事を汲み質問して答えを導いてくれていた気がします。


今はその質問の一つ一つも誇らしさを感じます。


謎の生物写真をSNSアップされた時に、名前を当てる私の事を生き物係と呼んでくれてましたが、そのやり取りも密かな楽しみの1つでした。


この前やり取りして、アップされた動画を見て、釣り場でお祝いを渡す約束をしたばかりだというのに、釣り場で一緒に竿を並べたてもっと話をしたかったな。


まだアリガトウとお礼ひと言すら言えてないのに、突然のサヨナラは辛いものがあります。


知り合って1年弱ですが、宮崎にはこんなスゴい釣り人がいるんだと強く思わせた本物の釣り人でした。