BONの釣り場で体験した怖い話 N池 真夏の寒さ… | 両軸愛者 ~引金派~

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I am the bone of my bait casting reel .
――― 体は両軸で出来ている

今度は日南市のN池という野池での話である。



N湖で初めて同行した友人と性懲りもなくN池にてナイトバッシングを楽しんでいた。



N池はそこまで人家から離れてはいないが、池の入口にお墓のある場所だった。



お墓と言うだけで不気味だと行きたくないと言う人も居たけど、夜のN湖程の雰囲気の悪い場所ではないのでこれまで特別怖いと思った事はなかった。



その日は友人と池の舗装された所に寝転がり、釣りをしたり、恋や遊びを語りあったりして、厨学生らしい時間を過ごしていた。



もうすぐ夜も明けるという所で、知らぬ間に2人とも寝入ってしまっていた。



真夏だったので虫除けスプレーをしこたま撒き散らし虫も居らず、夜明け前で涼しく心地よかったのかもしれない。



ちょっとうろ覚えだけど私は夢を見ていた。



見たことのない変なババアがウェヘヘヘヘヘと不気味に笑っている夢だった。



特にそのババアに何をされる訳では無かったけど、ただただ笑い声を上げているのが気持ちが悪かった



とてつもなく寒い…夢の中なのに異様な寒さに凍える…ここは真冬の野池か?



ハッとして目が覚めた…真夏の筈なのに辺りは気温が下がっているのか恐ろしく寒くて凍える…身体は完全に冷えきってカタカタと震えていた…。



夢じゃなかったのかと起き上がり隣に寝ていた友人の方を見ると、友人の顔は真っ白になり唇は真紫になっていた…。



流石にヤバイと思って叩き起こしたら、死相の浮かぶ友人は寒い寒いとブルブル震えていた。



帰ろうと起き上がった瞬間、頭の元に何かがいることに気が付いた。



振り返るとギャァァァァァァという叫び声が上がり、同時にバサッバサッっと翼を広げてサギが飛び去っていったのですが、普通ならビビる所だけどノーリアクション。



この時は寒さが完全に勝っていたので正直サギが飛び立った程度では驚く事も無く、早く帰って温かい布団で眠りたいとしか考えてませんでした。。



しかし近くの人家を通り過ぎた所で、さっきまでの寒さが嘘のように蒸し暑くなり、2人とも顔色が元に戻り、身体もピンピン動く様になりました。



ただ単に野池だから冷えたのか?



それとも何か別の要因があったのか?



夢に出てきたババアの笑い声だけは今も頭に残っています。