前前回くらいのブログで布(又は繊維)の性質について簡単に書きましたが↓

 

 

今回はそこに書ききれなかった豆知識を。

 

最初にお断りですが、

ブログには危険をともなう記述がありますので、良い子は絶対にマネをしないでください。

参考にされる場合は安全に充分配慮して行ってくださいね( ̄(工) ̄)ヨロシクネ

 

 

さて、昔通った専門学校時代のお話です。

 

繊維の授業で、

原料は何か?

水に濡らしたらどうなる?

熱に強いのか、弱いのか?

などという繊維を判別する項目の中に、

『燃やしたらどうなる?』というのもありました。

 

これはれっきとした繊維を見分ける為の指標なのだそうで、

 

【毛(ウール)】であれば、

ちぢれながら燃え、髪の毛の燃える匂いがするとか、

 

【キュプラ】であれば、原料が木材パルプなので、すぐに燃え、紙が燃える匂いがする…とかいう感じで、

 

『見た目だけで分かんない繊維は燃やしたら分かるかもよ?』っていう内容でした。

 

当時の私は、

 

いやいや、この先どう考えても繊維を燃やすなんてことは無かろう…( ̄(工) ̄)

と思ってました。

 

この知識が何の役に立つのよ?と。

 

が、

 

現在、このエキサイティングな知識が結構役に立っております(°▽°)

 

誤解を恐れずに言えば、

私がしょっちゅう燃やす素材は【ポリエステル】

 

【ポリエステル】は溶けながら燃え、甘〜い匂いがするのだそうです。

 

実際は火に近づけて『溶かす』だけで燃やすというわけでは無いのですが、

 

ポリエステルのリボンや、

巾着袋のポリエステルのヒモなどの

 

『端のホツレ留め』に非常に有効です。

(繊維が溶けて固まる性質のため)

これは縫製業界でも『ヒートカット』といって高温カッターで溶かしながら切る、

れっきとした技法になります。

 

(ヒートカッターという道具がありますが、私はダイソーの100円ライターを使用)

 

 

そして、結構様々な場面で役立っております。

 

これは以前お客様からお預かりしたMA-1のブルゾンですが↓

なかなか大胆なデザインで後ろに布地が無いため、着る時に安定しなくて着づらいという事と、

 

金属ファスナーにレースが引っかかってしまって、毛羽立ちがひどいのでレースを取り外して欲しい、とのリメイクご依頼でした。

肩にもレースが配されていたので、

レースデザインは活かしたいと思い、

外した袖レースを後ろ当て布の表面に使用してみました(´∀`)

さて、このリメイクのどこでエキサイティングな行為を行なったかというと、

 

レースの毛羽立ちを『火であぶって』溶かして無くしています(°▽°)

 

そうする事で、ツルッとした新品のようなレースの表面になるいうわけです。

 

学校の勉強も結構役に立つもんですね。(そりゃそうだ)

 

ちなみにこのリメイク、お客様にも大変好評でした(´∀`*)

 

 

 

さて、ついでにもう一つ、皆さまのお役に立ちそうな繊維の話題を。

 

それは【絹(シルク)】素材。

 

『断面』の形にも繊維によって違いがあるんです。

私達が普段目で見て確認する事は出来ませんが、

シルク繊維の断面は、まさかの『三角』!

(。・ω・。)

 

シルク繊維は人間の皮膚成分にとても似たタンパク質でおおわれているので、

肌に余計なダメージを与えず、

 

繊維の三角の角がお肌の余計な角質を自然に取り去ってくれるということで、

 

枕カバーやパジャマ、肌着など日用品に使用していると、

 

『あらやだ、いつの間にか肌ツルツルになっちゃった?(*´∀`*)』

 

という効果も期待出来ると言われております。

 

また、シルクは化学繊維に比べて、かなり色落ちしやすいと言われていましたが、

時代とともに色落ちしにくく、

お洗濯しやすいニューシルクというものも開発されていますので、

 

普段使いには、ちょっとハードルが高い印象のシルクですが、

 

まずは枕カバーに取り入れてみるなんていうのはいかがでしょうか(*´∀`*)

 

摩擦による髪の痛みも軽減されるらしいですよ♪