Bon Vin Club 151h | レストランおいしんぼ  Petit Bon

レストランおいしんぼ  Petit Bon

秋田市八橋本町 けやき通り の
フレンチレストラン“おいしんぼ”のブログ形式のホームページです。

ワイン、食、秋田の日々を綴っています。

・2021年6月15日(火)、ワイン会「Bon Vin Club」の151回目となる例会が開催されました。

テーマ:アルザス・ロワール

 

 

①Domaine des Quarres Cremant de Loire Brut Nature
ドメーヌ・デ・カール・クレマン・ド・ロワール・ブリュット・ナチュール

生産地:フランス>ロワール
生産者:ドメーヌ・デ・カール
ぶどう品種:シュナン・ブラン

 

ドメーヌ・デ・カールは、2007年にセドリック・ヴェロニク夫妻が取得した新しいドメーヌです。 
 ロワールのアンジュー、ラブレ、シュール、レイヨンに位置し、約30haの畑を所有しています。畑はレイヨン川に面した場所にあり、レイヨン川より北は片岩質でテロワールの特徴がワインに出やすく、川より南は砂利質で品種の特徴が出やすい土壌です。 
 彼らがこのドメーヌを取得してから、殺虫剤、除草剤を使用せず、この地方では珍しく手摘み収穫を行っています。除草剤の使用を止めた畑には自然と野生の蘭やスミレなどが咲くようになりました。 
 クレマン・ド・ロワール・ブリュット・ナチュールは、片岩・砂利質のふたつの畑のぶどうから造ることにより、複雑ながらもバランスのとれた味わいとなっています。 
シュナン・ブラン特有のカリンやリンゴの蜜の爽やかアロマとしっかりしたミネラルを思わせる風味があり、クリーミーできめ細かな泡が特徴です。

 

②Muscadet Sevre Et Maine Sur Lie Cuvee Selection Des Cognettes Domaine Des Cognettes 2019

ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ・シュール・リー 

キュヴェ・セレクション・デ・コニェット

生産地:フランス>ロワール>ペイ・ナンテ地区
生産者:シャトー・ド・クーレーヌ
ぶどう品種:ミュスカデ

 

ペロー家は代々ぶどう栽培を行っています。以前はバルクでワインを販売していましたが、現在の当主からドメーヌ元詰めを実現し、兄弟で栽培と醸造を担当しています。そしてこのアペラシオンでは珍しく手摘み収穫を行っており、さらにミュスカデが熟成することを知ってもらうために、長熟向けのキュヴェを造っています。
 伝統的なシュール・リー製法で造ることによって、ミュスカデらしい爽やかな果実味とふくらみ、複雑味が感じられます。 

 

③Gewurztraminer Dopff Au Moulin 2018
ゲヴュルツトラミネール・ドップ・オ・ムーラン

生産地:フランス>アルザス
生産者:ドップ・オ・ムーラン
ぶどう品種:ゲヴュルツトラミネール


ドップ・オ・ムーランは1574年に創業された、代々家族経営で受け継がれてきた歴史ある造り手です。
 アルザスワインは細長い瓶に詰められていますが、この形の瓶は1913年にジュリアン・ドップ氏がアルザスワインであるということを人々に見分けさせるために発案し、1972年に慣例化されました。また、彼はシャンパーニュ製法をアルザスワインに適用し、クレマン・ダルザスを開発するなど、アルザスワインの発展に大きく貢献しました。
 58haの自社畑は、アルザス地方の中でも特に定評のあるワイン産地であるリクヴィールにあり、南向きの日当たりの良い場所です。手摘み収穫したぶどうをアルザスの伝統的な手法で醸造し、それぞれの品種の特徴を素直に表現したワイン造りを行っています。
 しっかりとしたイエローの色調で、ライチ、メロン、濃密なバラのような華やかで甘やかなアロマは、ゲヴュルツ(香辛料の意)の名の通り、特徴的なものです。ボリューム、そして凝縮間があり、品種の特徴がよく表現されています。

 

④Les Pieds-Rotis Chateau de Coulaine 2018
レ・ピエ・ロティ・シャトー・ド・クーレーヌ

生産地:フランス>ロワール
生産者:シャトー・ド・クーレーヌ
ぶどう品種:シュナン・ブラン

 

シャトー・ド・クーレーヌは15世紀に建設されたシャトーであり、ボナヴァンチュール家が代々所有し、当主の現当主エティエンヌは15代目にあたります。彼が引き継いだ時の畑の面積は1.5haでしたが、それを積極的な植樹により、20haまで拡大していきました。フランスを代表するワインのバイヤーズ・ガイド誌「レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2010」で星を獲得するなど、近年注目度が高くなっている造り手です。
 レ・ピエ・ロティは600Lの大樽での発酵後、12ヶ月させて造られます。
 淡いゴールドカラーで、ふくよかで、丸みのある果実味が広がり、フレッシュな酸とのバランスがよいきれいな味わいがもたらされます。

 

⑤Burlenberg Marcel Deiss 2004
 ビュルランベルグ・マルセル・ダイス

生産地:フランス>アルザス
生産者:マルセル・ダイス
ぶどう品種:ピノ・ノワール、ピノ・ブラン、ピノ・グリ、ピノ・ブーロ

 

1744年から続き、アルザス最高峰の生産者と称えられるマルセル・ダイスは、ロバート・パーカーが大絶賛し、フランスで最も権威あるワイン評価本「レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス(クラスマン)」においても最高の3つ星評価を受けています。
 また、それまでのアルザスワインでは注目されていなかったテロワールの重要性(同じ品種でも土地によって全く異なる味わいになるワインの個性)を謳い続けました。 
 マルセル・ダイスが実際に生み出すワインの傑出した素晴らしさもあり、その考え方はアルザスの生産者の間にゆっくりと浸透していきました。
 ビュルランベルグは、非常に硬質な粘土石灰質土壌で造られたピノ系4品種のハーモニーが楽しめるワインです。
 カシスやブラックベリーのような芳醇な果実香と、トリュフ、トーストのような香ばしい香りがあり、豊かな果実味、滑らかなタンニンと純度の高いミネラルが程よいバランスを形成し、ワインに非常に伸びやかな奥行きを与えています。
 ブルゴーニュのグラン・クリュにも匹敵すると他の生産者や評論家から絶賛される1本です。

 

⑥Bourgueil Les Perrieres Catherine Et Pierre Breton 1999
ブルグイユ・レ・ペリエール・カトリーヌ・エ・ピエール・ブルトン

生産地:フランス>ロワール
生産者:カトリーヌ・エ・ピエール・ブルトン
ぶどう品種:カベルネ・フラン

 

ピエール・ブルトンは大学卒業後、1985年に地元ブルグイユにドメーヌを設立し、妻のカトリーヌと2人で運営しています。設立当初は化学薬品の最盛期であり、政府や大学も薬品を推奨していましたが、そんな時「フランス自然派ワインの父」マルセル・ラピエールに出会った事で多大なる影響を受け、周囲の反対を押し切り有機栽培の導入に至りました。
 ボルドーでは補助的品種として使用されるカベルネ・フラン(ロワールではブルトン、ブーシェとも呼ばれます。)ですが、ロワールでは赤の主要品種として重要な役割を担っています。
 ブルグイユ・レ・ペリエールは同ドメーヌのフラグシップワインにあたり、樹齢50年以上のぶどうが使用されます。
 赤ベリーやハーブのチャーミングな香りと果実のコク、そして伸びのある酸が感じられ、シルキーな質感のきめ細やかなタンニンとの調和が見られ、綺麗な余韻へと続きます。