デグーの同居、初めの相性のその後にもご用心 | デグーのぼんてん

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デグーの梵天&銀河、モルモット梅、うさぎの百合、齧歯達の暮らしと飼い主の雑感

SNS上のデグー飼育仲間のなかには、「単頭飼い」の方々(こっちのほうが多い)と、複頭数を飼育している「多頭飼い」の方々がいます。

 

また、多頭飼いのなかでも、別々のケージで1匹ずつ飼っている方と、♂♀、♂♂、♀♀♀など、同じケージで同居で飼っている方がいて、日々のデグーとの暮らしと付き合い方は、単独飼育か、同居飼育かで、ずいぶん違ってきます。

 

「単頭飼い」と「複数飼い」での我が家のデグーたちの態度の変化は以下の過去記事に詳しく書いていますので今回は省きまして・・・

みんなデグーに懐いて欲しいのだ(多頭飼いは”ベタ慣れ”ではなくなる?) | デグーのぼんてん (ameblo.jp)

 

これからデグーを飼おうという方に少し注意していただきたいのは

飼育本には、「デグーを飼うなら多頭飼育がおすすめ」とわりと軽い感じで書いてあることです。

 

▼お鼻フガフガお銀さん~♪

 

デグーは群れで暮らす動物なので1匹だけだとさみしがるというのがその理由で、我が家にある『デグー飼育バイブル』(メイツ出版)にも、『デグー完全飼育』(誠文堂新光社)にも、「1匹で暮らすことがストレスになるから可能なら多頭飼育(同居)をおすすめします。」と書いてあります。

 

しかし、このデグー同士の同居というのは簡単に”おすすめ”してしまうには(?)な面もあるので、多頭飼いをする場合は、前もってよくよく考えてからのほうがよいと思います。

それは、オスだからとか、メスだからとか、血縁関係も含めて、どんな条件も同居が永遠にうまくいく確実性はないので、多頭飼育を始めようとする全ての飼い主が、将来的に単独ケージで1匹ずつ飼う可能性があることを想定する必要があるからです。

 

同居のグループとして、♂♀のペアは、一番自然に近く理想的ではありますが、当然赤ちゃん(1回の出産で3匹~10匹程度)が生まれてきます。デグーは♂も子育てしてくれるので、その子育ての様子をほほえましく見ていると、子育てが一段落した頃にはすでに次の赤ちゃん達が♀のお腹にいたりします。(妊娠期間は3ヶ月)。ベビー達が超絶かわいいのは間違いないですが、最悪の場合、多頭飼い崩壊にもなりかねないので次々と生まれてくるベビーたちの引き取り手をすべて見つけられる人脈や根性をお持ちの方に限られるかと思います。

そんなわけで、繁殖を望まない場合は♂同士、♀同士の子供が生まれない同性同士の組み合わせで同居させるわけですが、それがうまくいかないことがあります。

 

上にあげた2つの飼育本には、最もうまくいくペアは離乳前から兄弟で育った♂同士、♀同士と書かれていて、そのうえで、♂同士は順位付けや縄張り争いで闘争になることが多いので、避けたほうがよい組み合わせ、♀同士が最も同居に適した組み合わせと書いてあります。

同居で暮らしているデグーさんたちに♀同士の姉妹のペアが多いのは、そのあたりが理由なのかなと思います。

 

もちろん、姉妹や兄弟でも、血縁のない同性同士でも、会っていきなり相手に威嚇するような、相性が悪い場合があります。でもそれはある意味、とても分かりやすく、「相性が悪いのね、仕方ない、では別々に飼育しましょう」と飼い主側も諦めがつきやすい。

 

やっかいなのが、兄弟同士・姉妹同士で幼少期から仲良く同居して暮らしていたにもかかわらず、それが突然オトナとなる(なわばり意識が出てくる)半年から1才前後あたりに大喧嘩して、大怪我(さらにけんかを止めようとした飼い主さんまで負傷)→その後は顔を合わせれば威嚇しあうようになり別々のケージで別居、となる場合も周囲に少なくないようなのです。

そしてこっちのほうが最初から相性がよくない時よりも飼い主側の心のダメージがかなり大きい。

 

▼今が仲がよくても、将来的にずっとそうだとは限らない

つい最近も、ちょうど我が家と同じくらい、春からデグー飼育(♀♀同居)を始めた飼い主さん、最初の頃は2匹の仲睦まじいかわいい写真をいっぱいSNSにアップされていたのが、同居が破綻したそうで「デグーの飼育は他にも思った以上にいろいろ大変で、もうこのコ達以降はデグーを飼うつもりはない」というようなことを書かれていて。。。

 

飼育本では多頭飼いをおすすめしながらも、そのリスクについては、あまり書かれてないけれど

デグーを同居前提で多頭飼育するのって、かなりの博打(ばくち)なのではないのか?と感じます。

でも多頭飼いのほうがおすすめって本に書いてあると、初心者であればあるほど、それを鵜呑みにしてしまうよね。


我が家も当初はいろいろ調べて、姉妹のペアをお迎えする予定でした。それが手違いで急きょ変更となり、おちびさんのオスのデグー、梵天1匹の飼育開始に。

さらにその2か月後、勢いで2匹目のオスの銀河をお迎えすることになり、縄張り争いでけんかをしやすいと言われる♂同士、さらに兄弟でもないので最初から「きっと、たぶん、別居になるかも~」と、期待値は控えめで会わせたら、お互いの元に転がるように駆け寄ってピルピルめっぽう仲良くし、3ヶ月後に同居開始してからも変わらず仲良くしています。お相撲をしたり、小競り合いはあるけど、今のところは威嚇しあうようなけんかは見たことないので、ラッキーだったのかもしれません。

 

サンプルが少なすぎるけど、SNSでつながっている血縁のない♂♂ペアを飼育しているデグー仲間さんたち、今のところすべて無事に同居を続けています。でもこれからその大げんかのXデーが来るのかもしれないし、まだなんともいえない。女同士だから仲良くなる可能性が高い、男同士だから可能性が低いというのも、自分の周囲の状況だけを見ると、当てはまりません。

 

オスだからとか、メスだからとか、血縁関係も含めて、どれも確実性としてあてにならないので、多頭飼育を始めようとする全ての飼い主が、将来の喧嘩からの別居もありえることを想定し、ケージが1個から2個、3個に増える可能性もあるが、それらを置く場所は確保できるのか、なども考えたうえで、デグーさんたちのソーシャルライフに付き合っていくしかないのだと思います。
 

ペットの犬や猫の場合も、昭和の頃は去勢せずに飼っているお宅や、猫などは外に放し飼いのお宅も多かったから、時折犬猫の血みどろの抗争も目にしたよね、と思ったりもします。デグーの場合は身体が小さいため、現在の医療技術では安全な去勢が出来ないので、群れのなかや外で、争いがあっても仕方ないです。

 

考えてみたら、普通、動物っていうか生き物はみんなそうだよねー。以前に森で暮らすリス達のドキュメントを見たけど、縄張り争いのけんか、相当えげつなかったもの。生存競争のなかで戦っていかなければならないんだから生きるってそういうことよねー。ニンゲンが勝手にペットにかわいさや、癒やしを求めてるもんだから、そういう部分を目にしたくないだけで。

 

ケンカ問題だけでなく、出会ったものを何でもかじって破壊するのは彼らの仕事みたいなもんだし、梵天みたいにデグーのくせに「ハダカデバネズミ」になろうと自分の毛をせっせと抜くやつがいたり、ほんとにいろいろありますよ。だって動物だもの。

 

 

【2021年2月25日追記】

この記事を書いた1カ月後、1月13日に大げんかをしてついに我が家もケージを分けての別居になりました。その後も相手には会いたがるので現在は発情期中を避けて短時間だけ会わせてあげている状況です。前述したよその♂♂ペア2家族はまだ大丈夫そうです。彼らと我が家の状況が違うのは、先住デグーの身体が大きく2匹の差が縮まらないままであること。うちは若いほうの銀河が逆転して先住のぼんてんを大きく超えて大きくなったので、これも順位争いが勃発しやすい原因ではなかったかと想像しています。

 

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ぼんてん本日の体重:197..0g

銀河本日の体重:238.0g

 

食事:
ぼんてん
■チモシー1、2番刈り、(食べ放題)、イタリアンライグラス(別荘内のみ)

■副食:ウェルバランスデグーフード少々、クレイングラス、バミューダヘイ
■おやつ:ひまわりのタネ、菊芋、デリスタイル食育牧草少々

 


銀河
■チモシー1、2番刈り(食べ放題)、イタリアンライグラス(別荘内のみ)

■副食:ウェルバランスデグーフード少々、クレイングラス、バミューダヘイ

■おやつ:ひまわりのタネ、菊芋、デリスタイル食育牧草少々