メトロガイド「いい店見つけた」椎名勲の凡夫荘便り

北大イナガキ教授「ボクの化学は、世の中を便利にする、人の命を助ける、地球資源を守りかつ有効活用するなど、人類の進歩に明確に貢献しているが、シーナ先生の文系の学問は、漠然としていて、真に役立っているのか、よくわからないね。人類に何の貢献をしているのか?」

シーナ先生「人種差別や性差別や迫害をなくそうとする考え方を広め、悪を憎み、略奪やレイプや殺人を減らし、道徳や平等公平や正義を追求する努力、お互いを愛し・思い助け合い・思いやりの心を大切にする社会を築く、こうしたことに、即ち、人類の精神文化や、人間の価値&尊厳や、人間如何に生きるかという考え方、もっと身近な例を挙げれば「イジメは何故起こるのか、何故いけないのか、どうしたら防止できるのか」を解明すること、等に貢献しているのが、文系の学問だよ」

イナガキ教授「なるほど、ボクの文系に関する考え方が間違っていたネ。文系の学問は、人類にとって絶対必要だね。シーナ先生の説明で、よくわかった。これからは、文系の教授の話も、よく聞くように、しよう」

シーナ先生「それがいい」


二人の会話は、お互いの建前論を口にしただけであるが、建前論をバカにしては、いけない。

建前論が通用しない社会になったら、国と国とは、平和を守らず、戦争し放題、暴力が支配する社会になってしまうだろう。

「暴力が支配する社会は、よくない」ということは、誰もが知っているが、そのことを、ちゃんと言葉で説明しているのが文系の学問なのだ。

・・・故イナガキ教授とシーナ先生は、無二の親友だったヨ。


私どもを生かして下さるなにものかに、心から感謝します。


(イナガキ教授夫婦&シーナ先生夫婦が一緒のイギリス旅行で、シーナ先生が土産に買ってきたキフツゲート薔薇模様のマグカップ。シーナ先生愛用のカップである)