以前、「死ぬ間際に人生を振り返って、これで

良かったんだ、と思えるといいですね。」と

言われた事がある。その時は、そうだな、と

思ったが、ある人の本を読んで、そう思わなく

なった。殆どの人は、自分の人生を正直に

振り返るなら、「良い事も悪い事もあった。

良い事も悪い事もした。失敗は多くしたが

成功は少なかった。。良くも悪くもない人生

だった」、と思うのではないだろうか。「これで良

かったんだ」と思う事は、自分の人生の否定的

な側面にフタをしているだけではないのか、

と思うようになった。私は以前、「これで良かった

んだ」と思う事は、ある種の達観なのかなと

思ったが、その人のしたあまり良くない事も、

当人に「これで良かったんだ」で片付けられたら

たまったものではないのではないか。それで勝手に

当人が達観したかのような境地に入られても困る

な。。と思った。

「良いことも悪いこともしたし、良いことも悪い事も

あった。失敗ばかりだったが、成功は数える程だった。

良くも悪くもない、ぱっとしない人生だった。しかし

それが普通の人生なのだろう。」と思えれば、それで

いいのかもしれない。