早朝も早朝。4時前に起きてしまった。

ラジオをつけてみた。

 

 

〔私のアート交遊録〕 “いい日になりますように” が、ちょうど始まったところだった。

 

書家・パーソナリティの矢野きよ実さんへのインタビューだった。

 起きぬけのボンヤリとした頭で聴いていた。

なんとも暖かい声の方だなぁと思った。

幼少期のエピソードや書家となろうとしたきっかけ、

それから被災地で出会った子供たちとの書道の活動での出来事など語ってらした。

 

最後のお話が心に残った。

「おすすめの一点」についてインタビュアーが問うと。

 

こんなエピソードを話してくださった。


ある日、お母さんが出先から矢野さんのお子さんに電話をしたそう。

夕焼けを観るよう言い、お子さんはそのようにしたと。

お母さんは、帰宅後、観たかどうか確かめて、同じ時間にその夕焼けを観たことを知るとホッとされたと。

その様子を観て、あぁ、そうなのかと思ったと。

矢野さんは、「夕日」がお勧めの1点だと。

 

……

これは、「幸せって、どんなこと?」と問われた時の答えのように思えた。

 

離れていても、きれいなものを観たとき、大切な人のことを想うこと。

離れていても、それを共有できていたことを知ること…

 

いつか、書道展を観に行きたいなぁと思った。