知人に「いい本ですよ」と勧められ、読んでみた。

まったく前知識がなかったんですが、映画化されるほどの話題作だったよう。

 

 

虐待された過去を持つ主人公。

なにか事情があって、ちいさな街の一軒家でひっそりと暮らすことになった。

そんな彼女のもとに気になる子どもが現れ…

主人公の過去は、物語が進むにつれ、少しずつ紐解かれていく…

 

知人から勧められたとき、正直、読むのをやめようかと思っていた。

虐待を受けた過去のある主人公と聞き、読んだらつらい気持ちになりそうだと思ったから。

実際、過去の描写のあるページは、かなり読み飛ばして読んでしまった。

 

結局一気に読み切ってしまい、本を閉じたとき、

「恩返し」は、恩を受けた人には返せないものなのかも、と思った。

実は、してくれた人も、それを望んでいないのかもしれないなぁと。

 

ありがたいと思ったら、必要な人にその思いを渡していったらいいんじゃないかなぁ…。

 

実はそれは、

今、外国につながる子どもたちと接しながら感じていること。

 

今さらながら、親から受けた恩をしみじみ「有難いなぁ」と思う一方、

返せなくなってしまったと、歯がゆい思いを抱えている。

その思いは、近くに接している人や関わている子どもたちに返していったらいいのかと、

この頃、思っている。

 

それで、いいよね。