長男 社会人2年め
長女 4月から美大4年生
次女 ぴかりん
生後13日目に先天性代謝異常メープルシロップ尿症と診断され、病気が発覚した時には重症で脳浮腫、痙攣も起きてしまい、その後遺症で運動機能発達遅滞と知的障害が残ってしまいました。
そんな中でも、歩く事も口から食べたり飲んだりする事も出来ないかもしれない…と言われた娘が、治療用ミルクをゴクゴク飲み、4歳で歩けるようになり、とびきり明るい笑顔でまわりのみんなを癒してくれる存在になりました。
そんな3人の子育ての奮闘記をブログに書いていましたが、最愛の娘ぴかりんが2015年8月10日、13歳で天使になってしまいました。
そんなぴかりんの可愛かった思い出を思い出しながら、何とか残された家族で悲しみを乗り越え、前向きに生きていく日々と、
今は、実家の母の多系統萎縮症という病気の事を月1回、介護のお手伝いに行く中で綴っていくブログとなりました。
この次女のメープルシロップ尿症という病気、
生まれつきたんぱく質に含まれるアミノ酸のロイシン、バリン、イソロイシンを代謝する酵素が欠損しているため、正常に代謝ができない遺伝性の疾患で、
母乳やミルク、その後も肉、魚、卵、豆類、米、小麦粉などたんぱく質を多く含むものはほとんど摂れず、過剰に摂取すると、神経を障害し、嘔吐、意識障害、ケイレンなどを起こし、死に至る危険もあります。
そのため、日頃は、この病気用に開発された治療用ミルクを飲みながら、定期的な血液検査によって必要量のたんぱく質を計算し、食事では野菜や果物などのたんぱく質の少ない物を主に食べながら、少量のたんぱく質を摂ることで体調を保つ事ができます。
でも、食事を気をつけていても。風邪などの感染症やカロリー摂取が足りない事でも体調が悪化してしまう…という難しさもあり、熱を出す度に、入院をしたり、点滴にかけつけたりしていました。
3歳を過ぎる頃から、入院は少なくなりましたが、感染症や食欲不振でも体調が崩れてしまうため、障害もあって、食べないと具合が悪くなってしまう事などは理解することはできず、食事をコントロールする事はとても困難でした。
欧米では肝臓移植をする事で予後も良い事がわかり、症例が増え、ここ数年、日本でもメープルシロップ尿症の患者さんが、生体肝移植を受けることが出来るようになり、
娘も病気の困難さや障害の重さ、将来の事を考えて、2015年5月に父親の肝臓を半分もらい移植手術を受けました。手術は成功し、退院に向けて頑張ってきましたが、術後の感染症から敗血症になってしまい、3ヶ月の闘病の末、お空へと旅立ってしまいました。
ぴかりんの事を忘れることも悲しみが消えることもありませんが、13年と短い生涯の中で、病気があっても、障害があっても、体調がかなり悪い時以外は、日々、とびきりの笑顔で精いっぱい生きてきたぴかりんの笑顔を思い出しながら、時々、涙しながらも、明るく前向きにいきたいと思っています。
ここまで、ぴかりんを支えてくださった皆さまと、今もブログで私たちを応援してくださる皆さまに感謝しながら