気になる要素てんこ盛りの石坐神社の続きです。

主な御祭神は以下の通り。

 

◎八大龍王宮
   豊玉比古命(神武天皇御祖父神)
   彦坐王(開化天皇第3皇子)
◎正霊天王宮
   天智天皇(天命開別大神)
   大友皇子(弘文天皇)
   伊賀宅子媛(大友皇子御生母)

 

豊玉彦(比古)の別名は綿津見神、海神、龍王とされている神様。

古代九州で海上を支配した阿曇氏(安曇氏)の祖神です。
阿曇氏ゆかりの地である福岡の志賀島には、志賀海神社があり
綿津見神社の総本社として、全国に名を馳せています。


滋賀県には、志賀町や安曇町があり、3世紀以前に
阿曇氏が定着したと伝えられています。

 


白村江の戦いでは、阿曇比羅夫が将軍となりました。

九州での軍事拠点、娜大津(なのおおつ)は博多であったとされ

那珂川(なかがわ)河口にあり、志賀島も目と鼻の先です。

 

敗戦後、天智天皇が遷都した近江大津宮も阿曇氏ゆかりの地。
並々ならぬ強い結びつきがあったのでしょう。

壬申の乱後も、天智天皇らを密かに祀り、残された皇子らを助けたのも
阿曇氏だったのかも知れません。

 

ちなみに、志賀島は漢委奴国王印(金印)が出土したことでも有名です。

娜大津(なのおおつ)は奴大津、那珂川(なかがわ)は奴珂川。
奴国が博多であったとする説は、割と有力なようです。