私め好みの医療ヒューマンドラマ…「アンメット」第1話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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このブログではあまり私め個人の好みを前面に出さないように心がけているつもりですが、




私めは医療の現場におけるヒューマンドラマが大好きです!

これは度々書いているのでご存知の方も多いでしょうが…




前クールの「お別れホスピタル」もそうですし、「コウノドリ」や「透明なゆりかご」古くは「救命病棟24時」や「Dr.コトー診療所」など、ドラマのジャンルの中では最も好きなジャンルなんです。

その分、目も肥えてしまって評価は厳しめになります。




そんな私めから見て、このドラマは傑作になるかもしれない期待感が高まる初回でした。





フジテレビ  月曜22時

「アンメット~ある脳外科医の日記~」第1話


主演…杉咲花

脚本…篠﨑絵里子

演出…Yuki Saito



原作は「コウノドリ」と同じ講談社「モーニング」に連載された漫画で、原作者の子鹿ゆずる氏は自身も元脳外科医でその経験をふまえて、脳障害への理解を深めてもらいたいという思いから書き始めたのだそうです。




そんな真摯な思いが初回からひしひしと伝わりましたね。




主人公のミヤビ(杉咲花)は2年前の不慮の事故により記憶障害となり、朝起きると昨日のことは忘れてしまうようになっています。




そのため、日記にその日あったことなどをしっかりと書いておき、朝それを読み込んでから出勤します。




優秀な脳外科医でしたが、今は医療行為はせずに看護助手として病院で働いています。



そんなミヤビの職場に新たに三瓶(若葉竜也)というアメリカ帰りの脳外科医が現れ、医療行為を諦めていたミヤビの背中を押し、また脳外科医として働くようになるまでが初回でした。




それとリンクして患者側のエピソードとしては脳梗塞で倒れ失語症になってしまった女優(中村映里子)とマネージャーでもあるその夫(風間俊介)との話がありました。




長い下積みの末にやっと主演のオファーが来たのに、そうなってしまったのは痛ましい話でしたが、絶望から前向きになるまでが丁寧に描かれていて救いのある終わり方でした。




中村映里子の失語症の演技はとてもリアルで、失語症の怖さを切実に伝えてくれました。




主演の杉咲花は記憶障害を受け入れて淡々と今の暮らしに甘んじていたのが、三瓶から刺激を受け変化するさまを繊細に演じていて、やはり力量ある人だと改めて感じさせてくれる演技でした。




杉咲花以上に初回を見て感心したのは三瓶役の若葉竜也。大衆演劇のチビ玉ももう34歳。これまで器用にさまざまな役を演じてきましたがこれという目立った役は連ドラではあまり無くて、これは良い役を得たなと思います。




無表情でクセの強い三瓶を抑えたトーンで演じていますが、その発する言葉の重みは切れ味が鋭く、グッと心をつかむものがありました。




キャリアの豊かさから得たさまざまなスキルをひけらかさずに、引き算の演技で見せる凄みのようなものを感じさせました。



周りも頼もしいメンバーで教授に井浦新、ちょっと怖そうな看護師長に吉瀬美智子、ミヤビを好きらしい救急部長に千葉雄大。

いずれもいつもとちょっと違う雰囲気ですね。





今回の評価は…8

医療ドラマをお好きな方にはおすすめです。