今回は「善意の代償」というサブタイトルで、カスタマーファーストで良かれと思って永瀬(山下智久)と月下(福原遥)がやったことが、その客のためにはならず、
ミネルヴァの神木(ディーン・フジオカ)と花澤(倉科カナ)に出し抜かれてしまうという…単純な勧善懲悪では終わらない異色な回でした。
NHK 火曜22時
「正直不動産2」第5話
主演…山下智久
脚本…根本ノンジ
演出…川村泰祐
今回は、永瀬の中学時代の同級生の桃花(市川由衣)が結婚して、家を買うというエピソードと、サブ的なエピソードとして月下が仲介したラーメン屋(田口浩正)が閉店の危機にあるという話の2本立てでした。
脚本の根本ノンジがこの2つのエピソードをうまくリンクさせて、盛り込みすぎと感じさせずにさばいてみせました。
流石です。
…で、まず永瀬の方ですが、住宅ローンを組むにあたってフラット35と民間のローンとどちらが？という話になり、永瀬は民間のローンの方をすすめるのですが…
フラット35をぐいぐいすすめるミネルヴァの神木は、永瀬に客を取られたことを快く思わず、桃花の夫の直(味方良介)を会食に誘い、
言葉巧みに、今回購入したマンションを売りに出すふりをして、もう1軒購入してそれを他人に貸したら家賃収入で潤うと提案して、
ローンのために趣味の油絵をやめて倹約するという桃花のために、ついその口車に乗り直は桃花に内緒で契約を結んでしまいます。
そうと知って永瀬はミネルヴァに乗り込みますが、不正がバレてフラット35が使えなくなったら、2軒めのマンションを一括購入しないとダメだと神木に居直られてしまいます。
このシーンのディーン・フジオカは何とも憎々しくて絶妙でした。
結局、藤原(馬場徹)がマンション購入したがってる客を紹介してくれるという助け船を出してくれました。
夫の気持ちまで汲み取れなかったことを永瀬は悔やみました。
一方、月下の方はラーメン屋を応援し続けたのですが、花澤も実は足しげく通っていて、月下には言えなかった店じまいの話を相談していたのでした。
これはハイエナ店舗仲介というやり方のようで、言葉は悪いんですが、居抜きで買ってもらい、同じラーメン屋なら什器も買い取ってもらえるという悪い話ではなく、
永瀬いわく、月下よりも花澤の方が今回はカスタマーファーストだったということになります。
このハイエナ店舗仲介で地道に努力して花澤はミネルヴァで神木とNo.1で並ぶところまで盛り返しました。
汚いやり方と、ちゃんとしたやり方の違いこそあれ、今回はミネルヴァの2人の手強さを改めて知る回となりました。
花澤役の倉科カナも凛としてこの役、合ってますよね。負けず嫌いな勝ち気さが良いです。
神木がいかに花澤を蹴落とそうとするか怖くなりましたが…。
…で、ここに来て登坂不動産には黒須(松田悟志)という濃い新キャラが登場。
何だかスゴいのが出てきましたね(笑)
あと、永瀬の中学時代を演じた高野陽向という子が山下智久に似ていて驚きました。よく探してきましたね。
今回の評価は…8