欲張りすぎた生方美久…「いちばんすきな花」第10話、最終回 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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このドラマはデビュー作の「silent」がいきなり高評価でヒットし一躍名をはせた脚本家の生方美久が早くも第2作を…と厚遇されて書いたオリジナル脚本です。




おそらくこれまで書きたかったことをここぞとばかり書いた作品だったように思います。




フジテレビ  木曜22時

「いちばんすきな花」第10話、最終回


主演…多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠

脚本…生方美久

演出…谷村政樹(10)、高野舞(終)




…なので、このドラマには脚本家生方美久の自己投影が随所にされているように私めは推測しています。




メイン4人のように人間関係で生きにくさを感じ続けてきたし、同じ悩みを抱えてそうな人に共感を覚えてきたんだろうなと感じられました。



10話では改めて夜々(今田美桜)が椿(松下洸平)に思いを伝え、自分ではダメかを聞きまたふられたり、紅葉(神尾楓珠)がゆくえ(多部未華子)に自分が好きなのをわかってくれているか確かめたりしました。



堂々巡りをしているようにも思いましたが、4人の関係はそんなよくある恋愛関係や友情などとは違うということを、丁寧にもう一度描きたかったのかなと思いました。




ふられた同士の夜々と紅葉が呑んでる席に、感じの悪い紅葉のバイト仲間がいて、2人をカップルと決めつけるので、




紅葉のことをよく知らないくせに、バ~カ、バ~カと夜々がキレて連発するシーンはちょっと痛快で良かったです。

脚本家自体こういうヤツらが大嫌いで、夜々に代弁させたのでは?と邪推したりもしました。




ここ何回か、間違いさがしについてもチラチラ出てきますが、何が正しくて何が間違いかなんて…というこれも脚本家自体が日頃ひっかかっていることなんだろうなと思いました。




最終回は椿が今住んでいる家を引き払う前に何かしようということになり、住んでここから仕事に行こうってことになります。




それはそれで楽しそうでしたが、期間限定だからってこともあるでしょうね。




椿の家に集まれなくなって、家具売場で話し込んで店員に注意されるのは笑えました。




この4人はこの先、どう関係を維持していくのか気になりました。

スペシャルドラマか何かで、彼らのその後が見たいです。




最終回を見終えて、このドラマは「silent」ほどの傑作ではなかったけど、生方美久という脚本家が描きたいものはよくわかった気がします。





今回は欲張ってあれこれ盛り込みすぎましたかね。

次回作はどんなテーマで書いてくれるか楽しみです。




9話、最終回ともに評価は…7