今回は、もう何と言っても冴(吉川愛)の母親、静を演じる富田靖子の毒親っぷりが圧巻でしたね。
清純な少女を演じていた彼女を知る世代の私めとしましては、年月を経てのこの変わりように感慨深いものがあるわけですが、
昨今、とかくドラマに登場しがちな毒親の中でも、その迫力たるや他の追随を許さないものがあります。
フジテレビ 木曜22時
「純愛ディソナンス」第2話
主演…中島裕翔
脚本…大林利江子
演出…土方政人
冴の進路に関する三者面談からしてスゴかったです。
担任の加賀美(眞島秀和)は冴の希望に沿った大学への推薦入学を提案しますが、静はそんな遠くの大学に通う必要はないし、大学に行くより大切なことは沢山あるとか言い出します。
冴はそんな静に感情的になり反発しますが、同席した新田(中島裕翔)は、うまく静をおだて気持ちよくさせた上で説得します。
ま~そこはジャブ程度で、圧巻たったのは冴が新田を抱きしめる写真が拡散され、静が職員室に怒鳴りこんできて新田に詰め寄るシーン。
血眼でまくしたてる一方的なキレっぷりは、おぞましいばかりで、まさに富田靖子の独壇場でした。
新田を責めるばかりか、冴が新田をモデルに書いたらしき小説をコピーしてきて、配るわ、読み始めるわと逸脱っぷりは凄まじく、
たまらず新田がクビを覚悟で怒鳴りつけます。
「こんなのは母親のすることじゃない。あんたは母親を武器にしているだけだ。さっさと娘を解放してやれ!」
新田、よくぞ言った!でした。
新田自身も亡き兄に固執する父親(神保悟志)に苦しめられているだけに、冴との精神的なつながりを感じさせました。
クールになったり、熱くなったり、と振り幅のある難しい役を中島裕翔は果敢に演じてますね。
前回褒めた通りに吉川愛の複雑な感情表現も、受けの演技で特に光っていました。
ラスト、加賀美が現れた時は、なんだやっぱり眞島秀和だからウラがあったのね、と納得してしまいました。
次回で高校時代は終わりみたいです。展開がやけに早いですね。
今回の評価は…8