忍と千秋の切ない逃避行…「シジュウカラ」第5話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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歌舞伎や文楽で今も上演される近松門左衛門の演目には、やむなき事情で追い込まれた男女が心中するために逃避行する「道行(みちゆき)」と呼ばれる場面がよくあります。




今回の忍(山口紗弥加)と千秋(板垣李光人)のドライブ旅行は、死出の旅ではありませんでしたが、閉塞感のある現実からの逃避行であり、




インドアな2人が開放的なアウトドアに出てはしゃぐさまは、かえって切なさを感じさせる美しい現代の「道行」でした。



テレビ東京 金曜24時12分

「シジュウカラ」第5話


主演…山口紗弥加

脚本…開真理

演出…成瀬朋一





朝起きたら、いなくなり連絡も取れない千秋が心配で、忍は千秋が母(酒井若菜)と住む家を訪ねます。




家の中に通される忍。

本棚には忍がかつて描いた漫画が。

千秋いわく、千秋の母と浮気していた忍の夫、洋平(宮崎吐夢)が自分は読まないからと土産に持ってきたんだそうです。




それが千秋を忍に引き寄せるきっかけを作るとは皮肉ですね。




中学生の頃から年上女性相手に売春をしていた自分は、もう一生恋愛はできないのではと悲嘆してしまったという千秋。

忍は大人な意見で、そんな千秋を慰めます。




帰っていく忍を今度は千秋が追いかけて、洋平に迫られ拒んでいた忍を思いやる言葉をかけ、一緒に逃げようと誘います。





その場では首を振った忍でしたが、後日また千秋から誘いの電話があり、庭からシジュウカラが空に飛び立つのを見て、





結婚指輪をテーブルに置き、家を飛び出します。

車で海に行き、はしゃぐ2人。




夜、ホテルでも一緒の部屋に。

逃げようと言ってくれて嬉しかったと千秋に告げる忍。




その言葉で気づいた千秋が忍のスーツケースを開けると空っぽでした。




千秋を本当に好きだから、千秋を買った女たちのように千秋を利用したくはない…と言う忍。




つかの間の切ない逃避行に終わりそうです。

このあと2人はどうなるのでしょう。





山口紗弥加も板垣李光人も息のあった演技で見応えある回でした。




今回の評価は…8