もっとしっかりと東大専科の生徒たちの成長と変化を見せて欲しかった不満はありましたが、
最終回はサプライズあり、別れの涙ありで感動的ではありました。
TBS 日曜21時
「ドラゴン桜」最終回
主演…阿部寛
脚本…李正美
演出…福澤克雄
あれよあれよという間に二次試験になり、合格発表でした。
二次試験の会場では、東大入試にそんな卑劣なヤツらがいるのかと思うような2人組に健太(細田佳央太)が試験中も休憩中も嫌がらせを受け、
試験の日は自分のことだけを考えろと桜木(阿部寛)に言われたアドバイスを破り、健太を救った藤井(鈴鹿央士)が、右手首を痛めるというアクシデントがありました。
結局、それもあってか藤井は不合格になってしまいますが、そんな行動を取るような人間じゃなかったのに、大事な時に健太を助けた自分の行為が藤井は嬉しかったようです。
思い返せば序盤はまさに藤井自身が、健太に酷いことをしていたわけで、このドラマを通じて最も変わり人間的に成長したのは藤井でしたね。
落ちてはしまいましたが、精神的にも強くなった藤井は、桜木の言う通り、留年したら次回は必ず合格できそうです。
藤井を演じた鈴鹿央士は今後も要注目です。覚えておいてください。
ラストの卒業式は、教室で桜木が金八先生ばりに1人1人にはなむけの言葉をおくりました。
今回演出の福澤克雄はとかく「半沢直樹」などの日曜劇場での演出が知られてますが、元々は金八先生に感動してドラマ制作を目指し、金八先生の第5〜7シリーズを演出をした人です。
東大専科の1人1人が本気で泣いている感じはさながら金八先生でしたね。
最後の最後に桜木が熱弁した言葉は、まさにコロナ禍にあるすべての学生たちへのメッセージのようでもありました。
「お前らの熱意や努力や思いやりが周りの人間を突き動かす。それがめぐりめぐっていつか社会を変えていくんだ。人生を切り拓け!常識を変えろ!こっから先の未来を作っていくのは国でも環境でもない。お前ら自身だ。お前らバカはもうバカじゃねぇ。お前らには仲間がいる。その輪を広げていけ。いいか?自分の信じる道を行け!」
長くなりましたが良いセリフでしたね。
合格発表から卒業式に直結したらもっと感動したと思いますが、
間に売却話の顛末がはさまり、イヤな大人の醜さを見せられたので割引になってしまいました。
ホントに余計でしたね、売却話は。
最終回は山下智久の声だけ出演を含め、前作のメンバーが皆出演するという贅沢なサプライズがありましたが、
前作のメンバーのように今回のメンバーがそれぞれ大成するか楽しみです。
あとまぜかえすようですが、一次で足切りギリギリの瀬戸(高橋海人)が合格したのはナゾです。
瀬戸本人が見間違えたのは分かりますが、ネットで見ていた人たちが最後まで瀬戸の合格に気づかないのも変でした。
あと、とかく滑舌の悪さを言われがちな阿部寛ですが、今回は全体的に大丈夫でしたね。
今回の評価は…