ゾンビの襲来を通して家族や友人の絆を違った角度から描いた「ゾンビが来たから人生見つめ直した件」
カミングアウトしてないゲイの高校生とBL好きの腐女子の交流を通して、LGBTの苦悩をストレートに描いた「腐女子、うっかりゲイに告る。」
…と、2クール続けて意欲的な作品を放送しているNHKの「よるドラ」枠。
今クールのテーマは地下アイドルを推しオタク沼にはまっていく女性ファンの話。
…って、それだけ書くと何のこっちゃ?ですが、これがさすが「JIN-仁」や「義母と娘のブルース」の森下佳子のオリジナル脚本だけあって、かなり見ごたえのある作品になってます。
NHK 土曜23時30分
「だから私は推しました」第1話
主演…桜井ユキ
脚本…森下佳子
演出…保坂慶太
初回はなぜヒロインの愛(桜井ユキ)が、地下アイドルグループ「サニーサイドアップ」のダメキャラのハナ(白石聖)を熱烈に推すことになるかがテンポ良く描かれました。
仕事もプライベートも「リア充」と自負していた愛は、海外赴任することになった彼氏に、SNSでのラブラブアピールが過剰なのを知られ、お前が「いいね」もらうための俺は材料じゃない、とフラれてしまいます。
傷心で飲んだくれ、携帯を落としてしまい、拾い主がサニーサイドアップのファンで、そのライブ場所に足を踏み入れることに…。
グループの中で自信なさげにして、歌やダンスについていけてないハナに腹が立ち、八つ当たり気味に、前髪のこととか文句を叫んでしまいます。
その後、会社で八つ当たりのクレーム電話を取った愛は反省し、再びライブハウスへ。
すると、愛から言われたからか、前髪を切ってきたハナが遅れて登場。「前髪があると逃げよちゃうから」と前向きになろうとしているハナに愛は共感。
ハナを応援していこうと決めます。
…で、そんな地下アイドルとオタクの交流を描くドラマなのかと思いきや、
愛がこれまで語っているのは警察の取調室で、今回もチラッと出ていたハナのストーカー的なファンの瓜田(笠原秀幸)を突き落としてしまったらしいというのがラストで分かります。
おっと、サスペンス要素もあるのか?
期待感は更に高まりました。
ヒロインを演じる桜井ユキは「モンテ・クリスト伯」のマネージャー役あたりから気になり始めた人で、
その後も「絶対正義」や「東京独身男子」などにも出て、これが連ドラ初主演。
女性ながらのオタクというユニークな役をどう演じるか楽しみです。
そんな愛がハマるアイドルのハナは、桜井ユキも出ていた「絶対正義」で強烈な存在感を見せた白石聖。
今回はどんな演技を見せてくれるか、こちらもとても楽しみです。
最近、NHKの作り込みのパワーは目をみはるものがあって、「トクサツガガガ」での特撮シーンの作り込みも凄かったですが…
このドラマでの地下アイドル「サニーサイドアップ」の作り込みも相当なもので、メンバーもしっかりオーディションして決めたらしいし、歌やダンスの作り込みもかなり本格的です。
地下アイドルやオタクの世界を、リアルに描いてくれることで見えてくる深いものもありそうで、かなりこの作品、期待度が一気に高まりました。
今回の評価は…