最後はチームにいろいろムチャぶりし、出世のためならなりふり構わない代々木部長(及川光博)の番。
私め自身と年齢も立場も近い代々木の改心は、これまでの回で、最も心を打たれましたし、毎回おなじみのアタルの説教も一番心に響きました。
テレビ朝日 木曜21時
「ハケン占い師アタル」第7話
主演…杉咲花
脚本…遊川和彦
演出…伊藤彰記
脚本家の遊川和彦も年齢的に一番近いのは代々木だからってこともあるかもしれません。
若い頃は情熱をもって仕事をしていたのに、そもそも何がしたくてこの会社に入ったんでしたっけ?になってしまう…。
私めなどはまだ幸い制作の現場にいて仕事ができていますが、現場から離れ、管理に回り、部下たちにちゃんと仕事をもらえるように腐心する…
家族からは感謝もされず、部下からも疎まれ、せめて出世をめざしても、少しのミスであっさり望みも絶たれる…
そんな中間管理職の悲哀を及川光博が、このドラマが始まって初めてグイっと本気を出して演じてくれました。
いつもヘラヘラ、C調な演技ばかりをしてきた憂さを晴らすかのごとく、やっぱり及川光博っていい役者だなと感心しました。
誰も頼まなくてもアタルが見るに見かねて、自分から見てあげると言い出す展開もちょっと面白かったし、
わがままピアニストと代々木の因縁も、代々木の変化にうまくつながって、よくできた脚本でした。
今回の評価は…