娘の高校進学のために金が必要で、ご法度の直引きにまで手を出し、それがバレてソープで働くことになるすだち(内田慈)の話が合わせ鏡のように描かれました。
テレビ東京 金曜24時12分
「フルーツ宅配便」第5話
主演…濱田岳
脚本…根本ノンジ
演出…沖田修一
ほのぼのした場所で咲田(濱田岳)に語るえみの身の上話は、想像以上に陰惨なもので、
子どもは親を選べないという虐待のやるせなさを、突きつけてくる話でした。
クズな義父が歯を磨くショットがインサートされた時の憎々しさと言ったら…。
ラストのぬいぐるみのショットをじ~っと見せるのといい、牛の搾乳ごしの咲田とえみの会話といい、
多くの秀作を撮っている映画監督、沖田修一ならではの映像、演出、編集でした。
濱田岳と仲里依紗の演技力あればこその、緊張と緩和…見ごたえありました。
仲里依紗の笑顔が切なかったです。
また、すだちの罰金を咲田が肩代わりしようとするとミスジ(松尾スズキ)が現れ、
冷淡なようで、実は温情をちらつかせるソープへ移籍話は、松尾スズキの上手さにうなりました。
このドラマに嫌悪感を抱く方ももちろんいるとは思いますが、私めはシビアな現代の人情話として評価してます。
今回の評価は…