鬱病と診断されてから、
すぐに何かが劇的に変わったわけではありませんでした。
むしろ、
「これが鬱病なのか」と
はっきり分かった感覚もありません。
ただ、
体と心の不調が、
少しずつ、でも確実に増えていきました。
体が重くて動けない日。
頭がうまく働かない日。
気力がまったく湧かない日。
症状が増えるたびに、
「自分はどうなってしまうんだろう」
そんな不安が大きくなっていきました。
鬱病と聞くと、
気分が落ち込む病気だと思われがちですが、
実際はそれだけではありませんでした。
体の不調も、
思考の不調も、
感情の変化も、
同時に起きていました。
それぞれが重なって、
生活をどんどん難しくしていきました。
何が原因で、
何が症状なのか。
自分でもわからなくなっていき、
「全部自分のせいなんじゃないか」
そう考えてしまうこともありました。
でも今振り返ると、
それらはすべて
病気の中で起きていた反応だったと思います。
病名がわかったとき、
おかしいと言われるかもしれませんが、
私は少しホッとしました。
今まで何が起きているのかわからなかったからです。
原因がわからない不安の中にいるよりも、
名前がついたことで、
状況が少し整理されたように感じました。
ただ、
そこからが本当の大変さの始まりでした。
症状はひとつではなく、
人によっても、時期によっても違う。
だから、
前より悪くなったと感じる日があっても、
それは珍しいことではありません。
鬱病の中では、
良くなったり、悪くなったりを
繰り返しながら進んでいくこともあります。
その揺れの中にいると、
先が見えなくなり、
不安だけが残ります。
この頃の私は、
ただその波の中で
必死に耐えている状態でした。
もし今、
症状が増えて不安になっているなら、
それは特別なことではありません。
症状がひとつじゃないことを、
私はこの病気の中で知りました。
わからない不調が重なっていく感覚は、
私にとってとても怖いものでしたが、
いま思えば、あれもこれも、
病気の中で起きていたことだったのだと思います。
私の体験が、今のあなたの状態を整理する手がかりになればと思います。
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