ぱっと見圧倒されませんか?
ウィーン分離派のメーンバーであり、建築家のオットー・ワーグナーが手掛けた教会です。

ビザンチン、ウィーンバロック、そして古典主義に至るまでの歴史的建築様式のパッチワークと言える構造ながらも、装飾は一貫してモダンで、独特の雰囲気を醸しています。

彼の建築物は他にもカールスプラッツ駅とか、マジョリカハウスなど、シンプルでエレガントかつ個性的、圧倒的存在感で市内に点在していますが、その中でも私のイチオシがこちらのセント・レオポル・アム・シュタインホーフ教会↑。

高台にそびえるこの教会が見下ろす、20世紀初頭に当時最も新しい精神病院施設として建てられた広大な跡地で今音楽セミナーが開かれており、そこにレッスンの通訳で参加しているため、久しぶりに教会を近くで見ました。この美しさを皆さんと共有したく、パシャリ。

昔精神病院だったと聞くとミロスフォアマン監督の映画アマデウスやカッコーの巣の上でに出てくるIrrenhaus(キチガイ病院)のシーンを連想してしまいますが、ここで今クラシック音楽の講習会が開かれてるなんて皮肉というか、まあでも、遠からずという感じですかね。天才と狂人は紙一重なところがあり、キチガイのような作曲家は実際いましたから。

ちなみに教会を背に立っている肖像はオットー・ワーグナーではなく、この施設建設管理責任者のレオポルトシュタイナーさんです。